見える世界は一気に広がる
定型業務に忙殺されていた日々が、自分で組んだRPAによって大きく変わった。RPAを活用するのは、ハードルが高そうに見えるが、それを乗り越えれば「見える世界は一気に広がる」と実感した。
できないことができるようになったとき、達成感を味わったり、成長を感じたりできる。経験してきたことは、まさにこれ。2021年1月に会社を立ち上げ、経営者になったのは、かつての自分と同じ課題を抱えている人を、RPAで後押ししたいと思ったからだ。
成功体験が自信につながる
RPAと出会ったのは前職で、半ば強制的に担当になった。だが、ITとは無縁の人生を送ってきた。操作方法は分からず、画面上の設定項目が何を意味しているかも理解できなかった。
何もできず、あまりの辛さに心が折れかけたことは何度もあった。それでも途中で投げ出さなかった。「粘り強い性格ではないが、周囲の期待を裏切りたくなかったので、何かしらかたちにしたかった」
半年ほどたった頃、自分の業務を一つ自動化できた。この成功体験をきっかけに適用業務を徐々に広げた。できることが増え、自信につながった。当初は「大嫌いだし、興味もなかった」というRPAは、今では相棒のような存在になっている。
一緒に悩み、ともに汗をかく会社に
多くの企業がDXの実現を目指す中、RPAへの注目は高まっていると感じている。メールなどのITツールが広く使われるようになったのと同じように「将来的に、RPAも使えて当たり前の時代になっていくだろう」とみる。
自分が苦労してきたからこそ、各企業の担当者の悩みや苦しみはよく分かる。だから「それぞれの人たちにしっかりと寄り添い、一緒に悩み、ともに汗をかく会社でありたい」と願いながら業務改善サービスを提供する。
定型業務はRPAに任せて、人はもっとやりたい仕事に打ち込めばいいと考える。きっかけさえあれば、あとはやるだけ。諦めずに続けていれば、必ず道は開けると信じている。
プロフィール
合原 恵
1992年生まれ、兵庫県姫路市出身。津田塾大学国際関係学科卒。大手法律事務所で弁護士秘書として勤務した後、2018年にベンチャー企業に総務として入社し、RPAと出会う。VBAやPythonを掛け合わせ、幅広い業務の自動化やシステム開発に携わり、DX人材の育成にも貢献。21年、アシスタントを設立。
会社紹介
マイクロソフトのRPAツール「Power Automate」を中心とした業務改善サービスを提供。「Microsoft 365」の活用支援サービスなども手掛ける。