職場の整理整頓から
「整理整頓」にはこだわりがある。客先に常駐してコンサルティングサービスを提供する以上、当たり前の行動だ。デスク周りを整えるのはもちろん、シュレッダーの周辺に紙くずが落ちていれば掃除し、給湯室の水しぶきもさっと拭き取る。簡単なことだが、率先して行える人は意外と少ない。
このような小さなことを積み上げ、顧客から「この人といっしょに仕事をしたい」と思ってもらえるようになればしめたものだ。ITコンサルタントとして、ITスキルは必須だが「信頼を得る」ことはもっと大切だと説く。
センスと人間力
従業員には「センス」と「人間力」を磨くよう求めている。人が気がつかないことに目を向ける洞察力、誰もを惹きつける魅力、人の心を動かせる情熱。それがなければビジネスを伸ばしていくことはできない。
社内には創造力、チャレンジ、感謝、絆などのキーワードをちりばめた八つのルールがある。どれもセンスや人間力を高めるための考え方を言語化したものだ。一つ一つは単純だが、すべてを完璧に実践するのは難しい。だからこそ、徹底していく価値がある。
来年度に従業員を今の2倍近い500人に増やす方針を掲げる。「センスや人間力のあふれる人材の宝庫だと評価される会社になりたい」。ルールに共感できる人材を呼び込み、さらなる成長を目指す。
「かっこいい会社」を増やす
コンサルタントは「世界をデザインする仕事」だと思う。顧客のビジネスを支えることで、新たな価値を生み出す「かっこいい会社」を増やし、より輝かしい世界を描いていきたい。
そのために、第三者的な立場からの“言いっぱなし”に終始しがちな従来のコンサルタントのあり方から離れ、顧客と一緒になって事に当たる姿勢を徹底している。
顧客と同じ目線で、同じ未来を見つめた先に、新しい世界は広がっている。
プロフィール
前田知紘
1978年、広島県生まれ。2002年、國學院大學経済学部を卒業後、システムエンジニアとしてキャリアをスタート。12年、ベイカレント・コンサルティング。15年、有志とともにノースサンドを設立。
会社紹介
ビジネスコンサルティング、ITコンサルティング、新規事業立ち上げの三つを事業の柱とするコンサルティング会社。従業員数は約260人。