これからの時代(Era)をつくりだす存在となるであろう業界注目の若手経営者にフォーカス。そのビジネス観や経営哲学に迫ります。今回は「燈・野呂侑希代表取締役社長」を取材しました。
スーパースターになれる分野
スーパースターに憧れ、幼少期からサッカーに打ち込んだ。プロを目指したがその道は諦め、今からスターになれる分野は何だろうと考えた末、選んだのがビジネス。最初に起業した会社は、新卒で就活をする人向けのサービスを展開した。SNS広告で集客し、業績は順調だったが「人の役に立っている実感がほしい」との思いが募った。
AIは進化が著しい領域。好奇心の強い自分にはぴったりだと感じた。「経営で世の中にインパクトを残し、世界的なスターになる」ことを胸に、AIで停滞する日本の産業界を照らす存在になることを目指している。
大きな課題こそ貢献できる
創業時からフォーカスしているのが建設業界だ。人材不足が顕著な一方、建設ニーズは高く需給のバランスが崩れていた。「課題が大きいからこそ貢献度も高くなる」と、業務効率化に役立つAI SaaSを提供。地方も含めた多くの建設会社で導入が進んでいる。
建設業界以外も、ビジネスの変革やアップデートは待ったなしだ。「ものを売るだけで事業を伸ばしていくのは難しい中、企業の成長にはAIが不可欠になる。そこに自社の大きな成長領域がある」。コンサルティングを含めたDXソリューション事業は、業界を問わず採用されている。
勝つ気持ちが原動力
自身は20代、会社のメンバーも若手が中心だが、「当たり前のことをきちんとやるのが強さにつながる」。あいさつを徹底し、組織の中で規律を大切にする。
AIアプリケーションで「日本はもちろん、世界でトップを取る」と未来を描く。社名でも、世界に出ていくときに日本の美しさが伝わるようにとの思いを表現した。日本にもっと良くなってほしいという思いは強く、それをビジネスの成長で実現したいと願う。原動力は負けず嫌いだ。勝つという強い気持ちを持って、今日も顧客の課題に向き合う。
プロフィール
野呂侑希
1999年生まれ、横浜市出身。東京大学工学部在学中にHRテック企業を起業。同大松尾研究所で上場企業とのAIプロジェクトにエンジニアとして参画。2021年、燈(あかり)を創業。
会社紹介
建設業界向けに複数のAI SaaSを提供。「Digital Billder」は請求書処理などを効率化する。個社ごとにコンサルティングを行うDXソリューション事業も展開している。