中国情報産業省傘下の中国電子情報産業開発研究院に所属するCCIDコンサルティングは、四半期ごとに中国国内の情報・通信調査レポートを発表している。今回は2002年第1四半期のプリンタ・モニタ・スキャナの市場データを紹介する。
2002年第1四半期、プリンタの販売台数は前年同期に比べ13.9%成長した。しかし販売金額は21.9億元と前年同期に比べ-8.0%とマイナス成長になった。これは2002年第1四半期がWTO加盟後、関税の引き下げが行われた最初の四半期であり、小売価格が一斉に下落したためである。

プリンタ市場の販売台数・販売金額 プリンタの購入層は業務向け60%、個人向け40%と大きく分けることができる。全体の約30%を占める中小企業利用が目を引く。第1四半期は閑期だが、中小企業向けは発注が絶えず、堅調。

プリンタ市場の方式別販売台数ベースシェア
プリンタ購入者層の割合
プリンタ市場の方式別販売金額ベースシェア プリンタは外国メーカーが90%以上のシェアを押さえている。また上位4社で85%以上を占め、上位企業への集中度が高い。

プリンタ市場企業別販売台数 モニタは販売台数のうち自社ブランド(OEMではない)の販売台数は132.9万台となり、前年同期の120万台より10.8%増加した。

モニタ市場の販売台数・販売金額
モニタ市場の企業別販売台数 スキャナの販売台数は前年同期比18.1%伸びたが、販売金額は4.4%の増加にとどまった。これは価格競争が激化しているためで、メーカーは商品戦略の変更や付加価値を高めるなど利益確保を模索し始めている。

スキャナ市場の販売台数・販売金額
スキャナ市場の企業別販売台数出典:CCIDコンサルティング(*1)
編集:シノモニター(*2)
(*1)CCIDコンサルティングは、中国情報産業省傘下の中国電子情報産業開発研究院(CCIDグループ)に所属する情報・通信分野における情報提供、コンサルティング企業。
(*2)シノモニターは、中国統計局から分離・独立した中国消費財分野、メディア分野における市場調査、コンサルティング企業。