その他
ウィンドウズサーバー2003発売へ
2003/05/26 21:12
週刊BCN 2003年05月26日vol.991掲載
マイクロソフトから、ウィンドウズサーバー2003の発売日が発表になった。ライセンス版は6月2日、パッケージ版は6月25日に登場する。企業向けの製品だけに、個人向けウィンドウズ発売時のようなお祭り騒ぎになることはないだろうが、IT業界にとっては久々の大きな商材である。
コンセプトをアピール あるディストリビュータは、「マイクロソフトに対する賛否両論がいろいろあるのは確かだが、ウィンドウズサーバー2003の売れ行きが伸びなければ、業界全体に活気が出てこない。ぜひ売れ行きが伸びて欲しい商品だ」と語る。 マイクロソフトは、こうしたIT業界の期待に応えることができるのか、非常に気になるところだが、同社では企業向け製品について、「Do More With Less」という新しいコンセプトを打ち出した。 阿多親市社長がこのコンセプトを、「マイクロソフトカンファレンス+エキスポ2003」の基調講演で説明。今後の新しい情報システムには、「最適な予算と最適な人員で、最適な技術を導入・活用した、競争力のある戦略的なシステムの実現が必要」とした上で、「それを実現するために、より少ない人員、時間、費用でシステムを開発し、より少ない操作、時間で多くの情報、より深いコミュニケーションを実現、より短時間に、より幅広いアプリケーションを開発し、より少ないサーバーで多くのユーザーを獲得していくべきだ」とアピールした。 作業量をより少なくしながら、ロスを少なく、得るものは大きくすることが今の情報システムには必要であるという狙いが、この「Do More With Less」という言葉には込められているようだ。これまで、ウィンドウズサーバーの新バージョン登場時には、機能を紹介することが多かった。今回、今までにないコンセプトを掲げるあたりが、現在の情報システムが置かれている現状とマイクロソフトの姿勢を示している。 基調講演のなかで阿多社長は、「ウィンドウズサーバーが登場してから10年になり、その間、パソコンおよび情報システムを取り巻く環境は大きく変化した」と語った。確かに10年前であれば、機能をアピールすることに重点が置かれただろう。しかし現在、情報システム導入の大きなカギを握っているのは、情報システムの担当者だけでなく、経営者になってきている。 経済環境が厳しいなか、企業ユーザーはより安価で効果的なシステムを要求するようになった。それだけにマイクロソフトとしても、例えば連続稼働時間が向上し、ウィンドウズNT4.0では年間のダウンタイムが14時間だったのに対し、ウィンドウズ2000サーバーでは年間7時間、ウィンドウズサーバー2003では同1.8時間となったといった機能面の優位性だけをアピールするのでは、ユーザーに対してウィンドウズサーバー2003導入動機にはつながらないと考えているのだろう。 それゆえ、機能ではなく、「Do More With Less」というコンセプトで、マイクロソフトが目指す方向性をアピールしようとしているのではないか。しかし、機能ではなく、コンセプトを理解してもらって、導入に結びつけるとなると、機能だけをアピールする場合よりも時間がかかることは確かだ。この点をディーラー、システムインテグレータなどがどう評価するのか。その評価如何にウィンドウズサーバー2003の成否がかかっている。(三浦優子●取材・文)
マイクロソフトから、ウィンドウズサーバー2003の発売日が発表になった。ライセンス版は6月2日、パッケージ版は6月25日に登場する。企業向けの製品だけに、個人向けウィンドウズ発売時のようなお祭り騒ぎになることはないだろうが、IT業界にとっては久々の大きな商材である。
続きは「週刊BCN+会員」のみ ご覧になれます。
(登録無料:所要時間1分程度)
新規会員登録はこちら(登録無料)
ログイン
週刊BCNについて詳しく見る
注目のキーパーソンへのインタビューや市場を深掘りした解説・特集など毎週更新される会員限定記事が読み放題!
メールマガジンを毎日配信(土日祝をのぞく)
イベント・セミナー情報の告知が可能(登録および更新) SIerをはじめ、ITベンダーが読者の多くを占める「週刊BCN+」が集客をサポートします。
企業向けIT製品の導入事例情報の詳細PDFデータを何件でもダウンロードし放題!…etc…