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エディオン、初の連結決算 果たして統合効果は!?
2003/06/16 21:12
週刊BCN 2003年06月16日vol.994掲載
デオデオとエイデンが「エディオン」として統合し、初の通期連結業績を発表した。2002年度(03年3月期)におけるエディオンの連結業績は、売上高が4428億5700万円、営業利益が57億9400万円、経常利益が94億6500万円、当期純利益が23億9000万円だった。(佐相彰彦●取材/文)
デオデオとエイデンが「エディオン」として統合し、初の通期連結業績を発表した。2002年度(03年3月期)におけるエディオンの連結業績は、売上高が4428億5700万円、営業利益が57億9400万円、経常利益が94億6500万円、当期純利益が23億9000万円だった。01年度における両社の連結業績を合計すると、売上高が4263億3400万円、営業損益が4億6700万円の赤字、経常損益が36億1100万円の黒字、当期純損益が4億3100万円の赤字。02年度は、昨年3月29日から今年3月31日までの変則決算ではあるものの、業績が改善したといえるだろう。
両社が統合したのは、商品の一括調達で価格面など商品の競争力を強化することが最大の狙いだ。久保允誉.エディオン会長は、「メーカーと共同開発するオリジナル商品の増加が最大の効果」と話す。オリジナル商品数は、02年度は900アイテムで売上高全体の18.5%を占めた。同売上構成比が7.9%だった01年度と比べ10.6ポイントも増加した。この増加分をプロパー商品(メーカー既成品)の仕入れコストと比較した場合、25億円の削減につながったという。共通のオリジナル商品が増えれば、1社単独発注に比べ、発注ボリュームも増え、その分、商品を安く仕入れられる。競合他社にはないオリジナリティと低価格で商品力の強化が図れるという構図だ。もちろん、プロパー商品についても一括発注が可能となり、コスト削減メリットは大きい。
久保会長は、「統合していなければ、プロパー商品も含めて2社が同じ商品を扱う比率が20%程度しかなかった」としており、取扱商品の統一が利益の伸長につながったことを強調する。今年度は、消耗品を中心にオリジナル商品数を2200アイテムまで増やし、売上高全体の24.2%に引き上げる。コスト削減の効果は約7億円を見込む。来年度は、両社のコンピュータシステムを統合し、プロパー商品について統合を一層進めていく。これによるコスト削減効果は、約47億円程度を見込んでいる。また、統合の効果として、ポイントカードの統一による売上高の拡大を挙げる。エイデンはポイントカードを今年4月1日からデオデオの「eeカード」に統合した。会員数は5月末時点で169万5204人。エイデンが提供を開始してから約2か月間で会員が8万3000人増加したという。
久保会長は、「非カード会員の1回あたりの購入金額は8137円、1年間の購入回数が4.5回。これに対しカード会員は、1回あたりの購入金額が1万9560円、1年間の購入回数が6.46回だ。会員ならではの特典を充実させ、会員数を増やしていく」としており、02年度に74.8%だったカード会員の売上構成比を、今年度は80%にまで引き上げる方針。これによって35億円の売上拡大が見込めるとしている。エディオンが主導で進めている上新電機、デンコードーなどとの家電量販店連合「エディオングループ」は、名称を「ボイスネットワーク」に改めた。久保会長は、「これまでにない新しいビジネスを計画している」として、「今年7月をめどに開始する」という。「ボイスネットワーク」を舞台にした新しいビジネスを含め、今年度中にはデオデオとエイデンがエディオンを設立した効果が一段と顕在化しそうだ。
デオデオとエイデンが「エディオン」として統合し、初の通期連結業績を発表した。2002年度(03年3月期)におけるエディオンの連結業績は、売上高が4428億5700万円、営業利益が57億9400万円、経常利益が94億6500万円、当期純利益が23億9000万円だった。(佐相彰彦●取材/文)
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