ネット先進国をひた走る韓国 グローバルリーダーを目指す
積極的なIT戦略を展開
韓国はIT戦略によって、企業活動から国民生活に至るまで、国全体を活性化することに成功した。韓国政府は、情報化促進基本計画「e-KOREA VISION 2006」を2002年4月に策定し、国民・企業に向けた06年までのIT化施策を掲げた。さらに、市民向けITサービスの拡充、携帯電話やPDA(携帯情報端末)を活用した「モバイルキャンパス」、ITマンションなどで、「パリパリ(韓国語で“早く早く”の意)」体質の国民に応えてきた。韓国は、世界有数のブロードバンド大国として名高いが、将来的には“ITのグローバルリーダー”をも目指している。
“改革・開放”の中国、ITに突き進む 社会制度の整備が後押し
アジアの巨大なITの核に成長
改革・開放路線をひた走る中国。世界有数の人口を有する巨大市場をバックに、中国のIT産業は激しく進化している。人・モノ・資本が、あたかもブラックホールに吸い込まれるかのごとくに集まる中国のIT市場は、もはや単なる生産拠点としての役割に甘んじてはいない。躍進するネット企業や、新規投資を呼び込む施策を展開する香港など、アジアの巨大なITの核に成長し続けている中国の姿を取材した。
IT立国の復権を目指す台湾 “付加価値”を追求し生産一辺倒から脱却
生産・物流・技術開発の中心へ
かつてはパソコン用部品の大半を生産し、“世界の工場”の異名をとっていた台湾。しかし、ハードメーカーは安い人件費を求めて中国へ続々と生産拠点を移し、今の台湾に昔日の勢いはない。そこで、産・官・学が一体となって、IT人材の育成、技術交流を含めた新規投資の呼び込み、東アジア各国との連携強化など、新たな施策を次々と打ち出している。台湾は、IT立国の復権を目指し、ダイナミックに変わりつつある。