その他
今話題のハイブリッドレコーダー パソコンと一緒で使い勝手向上
2004/01/12 15:00
週刊BCN 2004年01月12日vol.1022掲載
昨年12月、東芝製のハイブリッドレコーダーを購入した。昨年末からのボーナス商戦で、ハイブリッドレコーダーは、パソコンの売れ行きを脅かす存在となったが、実際に利用してみるとパソコンを脅かすというよりも、パソコンと合わせて利用することで、より利便性が高まる。デジタル家電が家庭内に普及し始めたことで、改めてパソコンの強みが見えてきた。(三浦優子●取材/文)
周辺機器にビジネスチャンスの可能性も
■LANでパソコンとつなぐ
今年12月に購入したのは、東芝製の「RD-X4」。ハードディスクレコーダーとDVDレコーダーの両方の機能をもつハイブリッドレコーダーだ。
この製品単独でも利用できるのはもちろんだが、背面についているイーサネットスロットにLANケーブルを差し込むと、パソコンとつなげて利用することができる。これによって、使い勝手が大幅に向上した。
ハードディスクレコーダーの最大のメリットは、気軽にテレビ番組を録画できる点にある。ビデオレコーダーのように、テープが残っているかどうかを確認する必要がないので、「購入後、録画するテレビ番組が大幅に増加した」という意見をよく聞く。
ところが、リモコンでの操作がしづらい。ビデオレコーダーよりも機能が増えた結果、リモコン上のボタンの数が増えたせいもあるのだろうが、予約録画の設定が面倒で、思ったほど録画する番組数は増えなかった。
それを劇的に変えたのが、パソコンから録画設定を行うようになってからだった。パソコンを使って録画する場合、インターネットで提供されている番組表からiEPG機能を使い、マウスによるクリック1つで録画予約ができる。非常に簡単だ。その結果、録画する番組は急速に増えていった。
■電子番組表を取込む機能も
iEPGは「Internet Electronic Prog ram Guide」の略称で、ソニーが提唱するインターネットでのテレビ番組録画予約方式。この方式に対応したパソコンやハイブリッドレコーダーを利用すれば、インターネット上に提供されている電子テレビ番組表をクリックするだけで録画予約ができる。
市場には、パソコンを使わず、レコーダーが直接電子番組表を取り込んで録画予約する機能を搭載した機種も登場した。東芝でも3月にレコーダーから電子番組表を取り込む機能を拡張キットとして発売する計画だという。だが、番組表の見やすさ、操作しやすさの点では、パソコンを使った操作の方が使い勝手が良いように感じるのは、長年パソコンを使い続けた身びいきだろうか。
デジタル家電の登場で、家庭ではもはやパソコンは必要なくなるという見方がある。しかし、実際にデジタル家電を使ってみると、「デジタル家電とパソコンの併存は十分に可能」だと思う。
あとは、パソコンとデジタル家電を組み合わせることで、どんなソリューションを提供していくのかという提案がきちんとできれば、パソコンが不要になることはないだろう。
パソコン業界としては、デジタル家電との連動ソリューションを真剣に提案すべき段階を迎えているのではないか。
また、ハイブリッドレコーダーで、ハードディスクを増設して録画時間を増やすといった使い方も可能になれば、ユーザーとしては有り難い。家電にはなかった周辺機器ビジネスだが、ハイブリッドレコーダーのような製品を使うと、ついついパソコン気分で周辺機器を付け加えたくなる。
家電メーカーが門戸を開いてくれれば、周辺機器メーカーにとっては新たなビジネスチャンスが生まれる大きなきっかけとなるだろう。
昨年12月、東芝製のハイブリッドレコーダーを購入した。昨年末からのボーナス商戦で、ハイブリッドレコーダーは、パソコンの売れ行きを脅かす存在となったが、実際に利用してみるとパソコンを脅かすというよりも、パソコンと合わせて利用することで、より利便性が高まる。デジタル家電が家庭内に普及し始めたことで、改めてパソコンの強みが見えてきた。(三浦優子●取材/文)
続きは「週刊BCN+会員」のみ
ご覧になれます。
(登録無料:所要時間1分程度)
新規会員登録はこちら(登録無料)
ログイン
週刊BCNについて詳しく見る
- 注目のキーパーソンへのインタビューや市場を深掘りした解説・特集など毎週更新される会員限定記事が読み放題!
- メールマガジンを毎日配信(土日祝をのぞく)
- イベント・セミナー情報の告知が可能(登録および更新)
SIerをはじめ、ITベンダーが読者の多くを占める「週刊BCN+」が集客をサポートします。
- 企業向けIT製品の導入事例情報の詳細PDFデータを何件でもダウンロードし放題!…etc…