その他
内田洋行、次世代スーパーカクテル開発 販売パートナー約100社にヒアリング実施
2004/03/29 21:12
週刊BCN 2004年03月29日vol.1033掲載
内田洋行(向井眞一社長)が、2005年夏をめどに製品化するERP(統合基幹業務システム)「次世代スーパーカクテル」。今回から新たに、パートナーの要望を入れてマイクロソフトの.NETフレームワークに対応することにした。次世代バージョンの開発には、全国約100社の販売パートナーに聞き取り調査を実施するなど、03年夏から綿密なマーケティングを実施。その結果が.NETフレームワークへの対応だ。パートナーの人的資源やノウハウを生かすことを開発の主眼に据えた新バージョン。内田洋行の次世代スーパーカクテルに対する意気込みは熱い。(安藤章司●取材/文)
.NETフレームワークを選択
■基幹商品としての拡販を狙う
次世代スーパーカクテルは、まず販売管理システムから製品化し、同年末までに、生産管理、財務会計、人事給与など各システムのシリーズ化を予定している。
開発にあたっては、「パートナー経由での販売を重視した製品づくりに力を入れる」(秦輝雄・取締役情報システム事業部事業部長)ことを掲げ、約100社のパートナーに対して、「J2EE(Java)か.NETのどちらにノウハウがあり、人的リソースを投入しているか」などをヒアリング調査した。
開発企画段階では、J2EEと.NETの両方が候補に挙がっていた。だが、全国のスーパーカクテルの販売パートナーに聞き取り調査を実施した結果、既存の人的資源やノウハウを、より生かせるのが.NETフレームワークだということがわかった。販売パートナーの意向を確かめ、方針を決定するという開発手法は、内田洋行が「次世代スーパーカクテル」を基幹商品として拡販を狙うことの証明だろう。
新バージョン投入のために、パートナー向けに、現バージョンから新バージョンへ移行するツールの開発も進め、同時にバージョンアップ関連の対応窓口を一本化した「移行センター」(仮称)も年内めどに開設する。これにより現行製品のスムーズなバージョンアップを積極的に支援する。
また、パートナー間で業種テンプレートを流通させる仕組み「ライブラリバンク」では、新バージョン対応のテンプレートの流通も促進するなど、新バージョンを流通させる環境作りを一気に進める。
スーパーカクテルは、ソースコードを開示して「カスタマイズ可能なパッケージソフト」としてパートナーからの支持を得てきた。新製品でも販売管理システムなどカスタマイズ案件が発生しやすい部分を中心に、ソースコードを開示する方向で検討している。
■直接販売とパートナー経由の2本立て
スーパーカクテルで使うデータベースは、これまでオラクル製だけに対応してきたが、新製品ではIBMのDB2やマイクロソフトの次期データベースにも対応する予定。IBM系のシステムインテグレータや、マイクロソフト製品に強いインテグレータにも、スーパーカクテルを販売しやすい環境を作るのが目的だ。
販売は、内田洋行による直接販売と、パートナー経由での間接販売の2本立て。さらに既存パートナーだけでなく、新規パートナーの開拓にも意欲を示している。
今年度上期(03年7月21日-04年1月20日)のスーパーカクテル販売本数は、過去最高の約300本(月間平均約50本)に達した。販売好調の要因は、食品製造卸業向けの販売管理システム分野に浸透したため。「ターゲットが明確に絞り込めて、モジュールの有効活用が進んだ」(秦取締役)ことが、過去最高の販売本数につながったわけだ。次世代スーパーカクテルは、それを継続しなければならない。「販売目標を現在の2倍、月100本を目指す」(秦取締役)。それを実現できるかどうかも、.NETフレームワーク採用の成否にかかっているだろう。
内田洋行(向井眞一社長)が、2005年夏をめどに製品化するERP(統合基幹業務システム)「次世代スーパーカクテル」。今回から新たに、パートナーの要望を入れてマイクロソフトの.NETフレームワークに対応することにした。次世代バージョンの開発には、全国約100社の販売パートナーに聞き取り調査を実施するなど、03年夏から綿密なマーケティングを実施。その結果が.NETフレームワークへの対応だ。パートナーの人的資源やノウハウを生かすことを開発の主眼に据えた新バージョン。内田洋行の次世代スーパーカクテルに対する意気込みは熱い。(安藤章司●取材/文)
続きは「週刊BCN+会員」のみ
ご覧になれます。
(登録無料:所要時間1分程度)
新規会員登録はこちら(登録無料)
ログイン
週刊BCNについて詳しく見る
- 注目のキーパーソンへのインタビューや市場を深掘りした解説・特集など毎週更新される会員限定記事が読み放題!
- メールマガジンを毎日配信(土日祝をのぞく)
- イベント・セミナー情報の告知が可能(登録および更新)
SIerをはじめ、ITベンダーが読者の多くを占める「週刊BCN+」が集客をサポートします。
- 企業向けIT製品の導入事例情報の詳細PDFデータを何件でもダウンロードし放題!…etc…