その他
丸紅インフォ、3か年経営計画発表 06年度、売上高1850億円目指す
2004/06/28 21:12
週刊BCN 2004年06月28日vol.1045掲載
丸紅インフォテック(梅崎哲雄社長)はこのほど、2006年度(07年3月期)を最終年度として売上高1850億円を目指す中期経営計画を策定した。03年度(04年3月期)の売上高1172億7700万円に対して3年後に売上高を1.5倍以上に引き上げる。同社は、今年10月1日にコンピュータウェーブとの合併を控えている。今年度の売上高目標は1460億円。これはコンピュータウェーブ(9月期決算)の04年10月-05年3月の半期分の売上高見通しを合計した金額。「本格的に合併効果を出していく」(梅崎社長)のは05年度からになる。(佐相彰彦●取材/文)
ハードとソフトの統合効果を発揮
■増収増益でも目標には達せず
丸紅インフォテックの03年度連結業績は、売上高が前年度比10.4%増の1172億7700万円、営業利益が同54.4%増の5億4200万円、経常利益が同56.3%増の4億6900万円、最終利益が同439.9%増の1億7400万円と大幅な増収増益を果たした。法人市場でサーバー製品を中心とした販売増が業績を伸ばした大きな要因。利益面では、デジタルオーディオなどパソコン周辺機器で利益率が高い商材の取り扱いを始めたことも寄与した。
しかし、丸紅インフォテックが01年度に掲げた中期経営計画では、最終年度となる03年度が売上高で1600億円、営業利益31億6000万円、経常利益30億円、最終利益13億円を見込んでいた。実際の03年度決算と比較すれば、目標達成率は、売上高で73%、営業利益で17%、経常利益で16%、最終利益で13%と特に利益面では目標に遠く及ばない結果となった。梅社長は、「市場環境が激変した」ことが原因というが、新しい経営計画では変動要因をどう見ているのか。
03年度に目標を達成できなかったのは、ハードウェア販売だけでは収益を伸ばすことが難しくなっているためだ。外資の低価格攻勢に後塵を拝したのが原因とも言える。そこで梅社長は、「競合他社との差別化を図るためには得意分野を持つ」ことで価格変動の影響を避け、「企業ニーズに対応するためにハードとソフトを持つ」ことで販売数量の増大を狙うことになる。それが今年10月1日付でコンピュータウェーブとの合併に踏み切った理由だ。
このほど発表した今年度から3年間の中期経営計画では、今年度の業績見通しで売上高が前年度比24%増の1460億円、営業利益が同66%増の9億円、経常利益で同30%増の6億1000万円、最終利益で同89%減の2000万円を見込む。最終利益が大幅なマイナスとなるのは、合併に関わる事業再編のための負担を特別損失として単年度償却するため。最終年度の06年度には、売上高1850億円、営業利益17億5000万円、経常利益15億円、最終利益8億円が目標だ。
■既存顧客の取引額増がカギ
合併により、「今年度下期は、社内システムの整備や営業体制の改善などに力を注ぐ」(梅崎社長)ことにしている。「本格的に合併効果が発揮できるようになるのは、05年度から」としており、ハードウェアとソフトウェアを豊富に揃えることによる新しい切り口で提案できることを期待する。05年度には売上高1800億円、営業利益15億3000万円、経常利益12億7000万円、最終利益が6億3000万円を見込む。同時に新基幹システムが来年5月に稼動することで業務効率を改善、「大幅なコスト減が期待できる」という。
合併により顧客企業数が大幅に増える。両社共通の顧客が約600社あるものの丸紅インフォテックの独自顧客が約2300社、コンピュータウェーブの独自顧客が約900社で丸紅インフォテックは3800社程度の顧客企業を持つことになる。
しかも、「両社共通の顧客はハードとソフト双方を購入しているが、独自顧客の2300社にはソフト、900社にはハードを販売できる」と合併によりハードとソフトの商材を持つことで既存顧客に新規の提案も可能になると踏んでいる。
顧客企業にとっては、ハードとソフトを一括で購入することで購入単価が下がるメリットもある。ハードとソフトを統合したディストリビューションビジネスで、丸紅インフォテックが事業拡大ができるかどうかは、まず両社の独自顧客「3200社」の取引額をどこまで引き上げられるかにかかっている。
丸紅インフォテック(梅崎哲雄社長)はこのほど、2006年度(07年3月期)を最終年度として売上高1850億円を目指す中期経営計画を策定した。03年度(04年3月期)の売上高1172億7700万円に対して3年後に売上高を1.5倍以上に引き上げる。同社は、今年10月1日にコンピュータウェーブとの合併を控えている。今年度の売上高目標は1460億円。これはコンピュータウェーブ(9月期決算)の04年10月-05年3月の半期分の売上高見通しを合計した金額。「本格的に合併効果を出していく」(梅崎社長)のは05年度からになる。(佐相彰彦●取材/文)
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