地域編 2008年、自社ビジネスの市場として成長が 期待できる地域は? |
期待できるのは「九州」地方市場の有望株に

地方の有望株は昨年と変わらず「九州」(19%)がトップだ。開発系SIerやネットワーク系販社には、九州に期待している企業が多い。
一方で、回答の対象から除いたものの、全体では「東・名・阪などの主要都市」(26%)と答える企業が最多だった。特に開発系SIerの顧客やパートナーが主要都市圏に集中している状況があるからだ。
また、今年は「該当なし」が全回答の6%ほどあった。主要都市をあげる理由としては「顧客やパートナーが集中しているから」と答えた企業が多い。「該当地方なし」と回答したのは主に販売系SIerが多く、「地方の民需や行政の需要が低迷しているため」としている。昨年の調査では北陸、中国、四国、東北、北海道など、まんべんなく地域があげられ、各企業がそれぞれの市場に期待を示していたが、今年は打って変わって地方の需要が低迷傾向にあるとの回答を反映するように、九州以外はあまりぱっとしない結果となった。ただ、苦手地域の克服という意味で東北をあげるベンダーもいる。
そんななか、保守ベンダーについては、全国的に「突出して落ち込む地域も、伸長する地域もないだろう」と考えている企業が大半を占める結果となった。
地方のなかで九州が一位になった理由は、活況を呈している製造業が多いためだ。例えば、トヨタ自動車九州が新たに拠点を設置するなど製造業の進出が続いていること、さらにはデータセンターが集約していること、アジアに近いということから、新たな産業集積地として期待されている。特に、こうした新たな産業拠点に対し、自社のグループ会社から需要を取り込んでいこうと考えている企業もあれば、これから地場のSIerを買収し、そこから地方需要の取り込みを図ろうとしているところもある。また、人材を確保する面でも重要な市場になると考えているようだ。
だが、なかには「昨年は九州に期待したがダメだった。今年は期待できる地域市場はない」と回答するベンダーも目についた。
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