このほど開催されたネットワーク関連製品の総合展示会「Interop Tokyo 2008」。大手国産メーカー各社は携帯電話ベースのモバイルソリューションを展示しているケースが多く、昨年の同展示会と比べて一段と具体的な提案を行っている傾向が高かった。これは、携帯電話を通話だけで活用するのではなく、業務アプリケーションと連動させて“攻めの経営”につなげたいというユーザー企業が増えているためとみられる。メーカー側が移動体通信事業者との商談で、モバイルニーズに対応した端末の投入を増やしていることもその傾向に拍車をかけている。
NECでは、コミュニケーションサーバーを中心としたITと通信の融合製品である「UNIVERGE」を核にビジネス伸長を図るためには「携帯電話がトリガーになる」(UNIVERGEソリューション推進本部の平田英之本部長)と判断。このほど発売したUNIVERGEシリーズの新製品「SV8500」で、NTTドコモの「onefone」でも提供可能になったことや、ウィルコムの「W-VPN」に今年10月以降に対応するなど端末やサービスのラインアップを拡充した。「携帯電話は、音声とデータの融合という点で提案しやすい製品」と位置づける。「Interop Tokyo 2008」では、ほかにも携帯電話のセキュリティ機能を強化したシンクライアント型ソリューションを展示していた。