その他
日本HP 高信頼センターを公開 基幹向けサービス、4年で4倍に
2008/06/30 21:10
週刊BCN 2008年06月30日vol.1241掲載
日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は、基幹業務システムの障害が発生した際にサポートを行う「ミッションクリティカル・サポート・センター(MCS)」を公開した。障害発生時の対策指令本部には、ミッションクリティカル・ルームを中心としたファシリティ、100人以上のMCS専任エンジニアをはじめとするエキスパート人材、迅速な情報共有と問題解決を図るための各種ツールの3つのリソースを用意。万全の構えをみせる同センターを探訪した。(大河原克行(ジャーナリスト)●取材/文)
■500人以上が担当 24時間365日の出動体制で
日本HPのミッションクリティカル・サポート・センターは、東京・八王子の同社八王子事業所内にある。
同社が提供する最上位の保守サービスのひとつである「クリティカル・サービス」の拠点として、社内認定を受けた100人以上のMCS専任エンジニアが24時間365日体制で対応。さらに、現場のアカウントサポートエンジニア(ASE)や、プロアクティブサポートを行うエンジニアなどを含めると、500人以上が同サービスを担当しているという。
クリティカル・サービス契約を交わしているユーザーのシステムに障害が発生した際には、まず、エンタープライズ・レスポンスセンターに連絡が入る。ここで、電話によって障害の内容を確認。場合によっては、専用のリモートツールを活用して、ユーザーのシステムにアクセスし、直接、システム障害の原因究明を行う。
顧客情報に関しては、ASEが作成したCOP(顧客運用環境プロファイル)を参照することで、システム構成、サーバーやストレージの設置環境、構成パーツ、直近のコール内容、過去の障害対応履歴などを確認でき、これをもとに、的確な障害対策プランを立案。障害復旧に必要なパーツの指示や、担当ASEおよびCEを派遣する。
さらに、重大な障害が発生した際には、緊急サポートチームが編成され、同センター内に配置されたミッションクリティカル・ルームに召集することになる。
緊急サポートチームは、システムの復旧作業全般の統括・管理を行う復旧専任マネージャーのもと、MCS専任エンジニアのほか、データベースやネットワークなどの専門技術に精通したエキスパート・エンジニア、さらには 海外の製品開発部門に在籍するプロダクト・スペシャリストなどで構成される。
海外のプロダクト・スペシャリストとは、遠隔コミュニケーションツールを活用して情報を共有し、迅速な解決を図るほか、ミッションクリティカル・ルームに設置された大画面モニタに必要な情報を映し出したり、会議システムにより音声情報の共有を図ることになる。
■パーツは契約客専用に確保 保守サービス売上高の3割に
ミッションクリティカル・ルームは、同事業所内に2か所配置。同様の役割を行う部屋として、ミッションクリティカル・モニタールームも1部屋用意されている。
「ミッションクリティカル・ルームを使用するのは週に数回。保守パーツに関しては、一般在庫とは別にクリティカル・サービス契約顧客向けに専用に確保しており、これも迅速に復旧を行う仕組みのひとつ」だそうだ。
日本HPでは、基幹業務システム向けのミッションクリティカル・サポートとして、クリティカル・サービスに加えて、ミッションクリティカル・パートナーシップを用意しており、「過去4年間で4倍に成長。日本HPにおける、保守サービス全体の約3分の1の売り上げを占めている」(テクノロジーサービス統括本部サービスビジネス開発本部サービスビジネス開発一部・市川辰明担当マネージャ)と、ビジネスの柱に育っていると説明する。
通信系に加えて、金融系、製造系、流通系などへと契約が広がっており、オープンシステムの基幹業務への採用拡大を背景に、サービス事業拡大を図る考えだ。
日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は、基幹業務システムの障害が発生した際にサポートを行う「ミッションクリティカル・サポート・センター(MCS)」を公開した。障害発生時の対策指令本部には、ミッションクリティカル・ルームを中心としたファシリティ、100人以上のMCS専任エンジニアをはじめとするエキスパート人材、迅速な情報共有と問題解決を図るための各種ツールの3つのリソースを用意。万全の構えをみせる同センターを探訪した。(大河原克行(ジャーナリスト)●取材/文)
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