ソフト開発能力やそのプロセス、ライフサイクルを評価・認証するISOはすでにある。ソフトウェアライフサイクルプロセス標準の「ISO/IEC12207」と「ISO/IEC15289」、ソフトウェアプロセスアセスメント標準の「ISO/IEC15504」(通称:SPICE)がその代表例だ。このほか、ISOではないが、ソフト開発能力を5段階で評価・認証する「CMMI(Capability Maturity Model Integration=能力成熟度モデル統合)」も有名で、ソフト開発会社はこれらの認証を取得することで自社のソフト開発能力の高さを示し、案件獲得に役立てている。ただ、認証を取得するには手間とコストがかかり、ノウハウも必要。例えば、「CMMI」では1段階上位レベルに上げるためには、最低でも2年は時間を費やすことになるといわれている。このような事情から、取り組んでいる企業の多くは大企業で、中小企業がチャレンジするには敷居が高すぎるのが実際のところだ。