その他
「スマートフォンの年」は「ネットワークの年」 新型端末の普及が生む商機をつかめ
2012/01/19 14:53
週刊BCN 2012年01月16日vol.1415掲載
始まったばかりの2012年。ITの観点からすれば、新年は「スマートフォンの年」と呼ぶにふさわしい一年となりそうだ。調査会社のIDC Japanは、2011年12月末、国内のスマートフォン出荷台数の見込みを発表した。それによると、2011年第3四半期(7~9月)の出荷台数は530万台に達し、前年同期比で243%の伸びを記録した。さらに、IDC Japanでは、2012年には2870万台、2015年には3403万台に拡大すると見込んでいる。このところ、大手モバイル通信キャリアは揃ってスマートフォンの販売促進に注力しており、これからの数年間、スマートフォンが速いスピードで普及することは間違いない。
スマートフォンの急増と関連して、大手ネットワーク機器メーカーのシスコシステムズは、モバイルデータトラフィックの予測について、興味深い調査報告を公開している。同社は、「(2010年現在)全世界で利用されている携帯端末のなかでスマートフォンが占める割合はわずか13%だが、全世界の携帯端末のトラフィックの78%以上がスマートフォンで生成される」としている。スマートフォンは、簡単にインターネットにアクセスしたり、動画を閲覧したりすることができるので、従来型の携帯端末よりも大量のネットワークトラフィックが発生するわけだ。今後、携帯端末のうちのスマートフォンの割合が増大するにつれて、スマートフォンによって生成されるネットワークトラフィックが爆発的に増えるのは必至だ。
言い方を換えれば、「スマートフォンの年」と予測される2012年は、大量トラフィックに対応するために、モバイルネットワークの大幅な強化が求められているということになる。スマートフォンの急速な普及は、ネットワーク機器メーカーとネットワークインテグレータ(NIer)に、またとない商機をもたらしているのだ。
2011年にモバイルネットワーク強化への取り組みに着手した大手モバイル通信キャリアの3社は、2012年も引き続き、インフラ増設に積極的に投資を行う模様だ。有力NIerである三井情報の下牧拓社長は、「2012年、キャリア向けのインフラ構築を事業拡大の最も重要な柱としている」と、ビジネスチャンスの大きさを語る。
今後は、モバイル通信キャリア向けの展開だけでなく、スマートフォンの法人利用の拡大に伴って、一般企業を相手にするネットワーク強化の案件も有望性を増していくと考えられる。モバイルネットワークトラフィックの大量化を受け、2012年は、ネットワーク機器が「売れるIT商材」のなかで、上位にランクづけられるだろう。(ゼンフ ミシャ)
始まったばかりの2012年。ITの観点からすれば、新年は「スマートフォンの年」と呼ぶにふさわしい一年となりそうだ。調査会社のIDC Japanは、2011年12月末、国内のスマートフォン出荷台数の見込みを発表した。それによると、2011年第3四半期(7~9月)の出荷台数は530万台に達し、前年同期比で243%の伸びを記録した。さらに、IDC Japanでは、2012年には2870万台、2015年には3403万台に拡大すると見込んでいる。このところ、大手モバイル通信キャリアは揃ってスマートフォンの販売促進に注力しており、これからの数年間、スマートフォンが速いスピードで普及することは間違いない。
続きは「週刊BCN+会員」のみ
ご覧になれます。
(登録無料:所要時間1分程度)
新規会員登録はこちら(登録無料)
ログイン
週刊BCNについて詳しく見る
- 注目のキーパーソンへのインタビューや市場を深掘りした解説・特集など毎週更新される会員限定記事が読み放題!
- メールマガジンを毎日配信(土日祝をのぞく)
- イベント・セミナー情報の告知が可能(登録および更新)
SIerをはじめ、ITベンダーが読者の多くを占める「週刊BCN+」が集客をサポートします。
- 企業向けIT製品の導入事例情報の詳細PDFデータを何件でもダウンロードし放題!…etc…