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PCA クラウドが後押しする中堅規模の顧客層拡大 SIerチャネルの開拓・支援強化でさらなる加速を目指す
2016/10/27 20:48
週刊BCN 2016年10月24日vol.1650掲載
業務ソフト大手のピー・シー・エー(PCA、水谷学社長)は、10月1日、既存パートナー支援と新規パートナー開拓を強化するために社内体制を刷新し、パートナー&広域事業部を新たに発足させた。中堅企業層の顧客開拓を本格化させるべく、彼らを顧客基盤とするSIerとのアライアンスを強化・拡大したいという狙いがある。(本多和幸)
パートナー&広域事業部は、営業本部内のDSS(Dream21システムズソリューション)事業部、TSC(テクニカルサポートセンター)、新市場開発部という三組織を統合して発足した。
DSS事業部は、ERPの「PCA Dream21」専門組織として発足したが、近年では、主力の業務ソフトパッケージ「PCA Xシリーズ」、さらにはクラウド版の「PCAクラウド」も含め、同社パッケージソフトを活用したSIの商談を行うパートナーの営業を包括的に支援するチームとして活動していた。一方TSCは、バックヤード部隊で、SIパートナーのプリセールスから導入までの各プロセスを技術的に支援してきた。また、新市場開発部は、税理士や公認会計士などの士業系パートナーとの連携を担当していた。統合前の各部署のミッションをみても明らかなように、パートナー&広域事業部の設立に込められた最も強いメッセージは、SIパートナー支援機能を集約・強化して、SIerチャネルへのアプローチを強めるということだ。
PCAはパートナーによる間接販売が基本であり、これまでは、首都圏、東日本、中部、西日本の各拠点営業部がパートナーへの営業や支援の直接の窓口を担ってきた。DSS事業部も、実際は拠点営業の支援的な動きが多かった。しかし、パートナー&広域事業部の発足でこれが変わる。PCA Xシリーズの中心顧客層である中小企業向けのプロダクト販売をメインビジネスとしているパートナーについては、基本的にこれまでどおり全国4エリアの拠点営業が対応するが、より規模の大きい案件を手がけるSIerに対しては、技術力に長けた専門部隊としてパートナー&広域事業部がダイレクトにアプローチしていくことになる。
こうした動きの背景には、PCAクラウドの普及により中堅規模の顧客層が拡大していて、PCAとしてここに大きなビジネスチャンスを見出しているという事情がある。伊藤真一郎・パートナー&広域事業部次長SIパートナー営業推進課統括責任者は、「PCAクラウドの同時使用可能ライセンス数を72に増やした2年ほど前から、従業員数300人を超えるような中堅規模のユーザーの増加が堅調になってきた。」と話す。さらに中堅企業のユーザー開拓の追い風になると期待を寄せるのが、4月にリリースした「PCA Web-API」だ。従来はクライアント実行型のAPIしか用意されてなかったが、Web-APIにより、PCAクラウドの基幹業務データと他のクラウドサービスを直接連携させることが可能になった。黒川明宣・パートナー&広域事業部営業・技術支援センター長は、「Web-APIのリリースで世界が変わった。クラウドネイティブな他社のフロント系アプリやBI、ワークフロー、モバイルソリューションなどと連携させて、企業活動の現場で基幹業務のデータを活用するようなソリューションを自由に構築していくことができるようになった」と手応えを語る。
この商機を確実につかむために、まずは「中堅企業層に強固な顧客基盤をもち、PCAクラウドと他の商材を組み合わせたソリューション提案で強みを発揮できるSIer、具体的にはハードメーカー系SI子会社や地域の独立系SIerなどを、新たなパートナーとして積極的に開拓していく」(渡邊政美・パートナー&広域事業部長)方針だ。中堅企業向けの製品力強化にも並行して取り組んでいく。
業務ソフト大手のピー・シー・エー(PCA、水谷学社長)は、10月1日、既存パートナー支援と新規パートナー開拓を強化するために社内体制を刷新し、パートナー&広域事業部を新たに発足させた。中堅企業層の顧客開拓を本格化させるべく、彼らを顧客基盤とするSIerとのアライアンスを強化・拡大したいという狙いがある。(本多和幸)
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