企業研修や業務改革コンサルティングなどを手掛けるFCE Holdingsグループは、RPA商材によって独自の販売チャネルを開拓している。ここ半年でソフトバンク コマース&サービスの直販部門をはじめ約50社の販売パートナーを獲得。SIerのみならず、経営コンサルティング会社や事務器販社、会計事務所といった多様な販路の開拓につなげている。

FCEプロセス&テクノロジー
永田純一郎
代表取締役
 RPA商材を開発しているのは、FCEグループ傘下のFCEプロセス&テクノロジーで、昨年10月に製品を発表。当初は直販がメインだったが、ここ半年かけて販売パートナーの開拓に取り組んできた。全国50社もの販売パートナーを開拓できた背景には、FCEグループが企業研修や業務改革に強い会社で、このノウハウをベースにRPA商材を開発してきたことが挙げられる。

 慢性的な人手不足に悩む中堅・中小企業の業務を改革するには、限られた人的リソースをいかに有効に活用し、生産性を高めるかがポイントとなる。FCEグループでは、「RPAは人的リソースの最適配分に非常に有効な業務自動化ツール」(FCEプロセス&テクノロジーの永田純一郎代表取締役)として、RPA商材「Robo-Pat(ロボパット)」を開発した。スタンドアロンで動くクライアントソフトであり、メインターゲットである中堅・中小企業の業務改革に役立てることにした。

 販売パートナーからみると、単にRobo-Patのライセンスを販売するのではなく、顧客企業の業務改革の一環としてRPAを実装していくほうが付加価値が高まりやすい。また、顧客の業務改革に深く入り込むことで、人手不足といった顧客の経営課題の本質に迫る解決策やサービスを提案しやすくなる。

 FCEグループでは、例えば、販売パートナーの担当者にRPAを使った業務改革の研修を実施したり、将来的には認定コンサルタントのような資格を付与したりするなどして、「FCEグループが持つノウハウと組み合わせて販売してもらう」(永田代表取締役)ことも検討している。

 ユーザー企業からみても、RPAツール単体のライセンスを購入しても、十分に活用できないリスクが伴う。自社に近しい存在であるSIerや事務器販社、会計事務所などが業務改革の指南とセットでRPA導入支援をしてくれれば、継続的な業務改革への道筋がつきやすいメリットがある。

 Robo-Patの販売スタートから1年間の販売数は300ライセンス余りで、「実売数はほぼ計画どおり。引き合いの数は予想をはるかに上回っている」と手応えを感じている。販売パートナー経由での販売を始めたのがここ半年ということもあり、間接販売の比率はまだ全体の3分の1程度を占めるに過ぎないが、今後は販売パートナー経由での展開が主力になっていくものとみられる。(安藤章司)