BI(ビジネスインテリジェンス)プラットフォームを提供する米Looker(フランク・ビアンCEO)は7月9日、都内で自社イベント「JOIN:The Tour」を開催し、日本市場での事業戦略などを発表した。

 米Lookerは2011年に設立したBIベンダーで、グローバルで1700社への導入実績を持つ。同社のBIプラットフォームはさまざまなクラウド型データウェアハウス(DWH)との接続を前提として設計されている点に特徴がある。ニック・コールドウェルCPO(最高製品責任者)は「最新のクラウド型DWHは、より大量のデータを保有できるうえ、より速く安価になっている」と強調。最新のDWHが持つ拡張性や処理能力を生かすことができるほか、接続先をクラウド型に限定するわけではなく、約50種類のDWHに対応しているのが強みで、ユーザーがもともと使っているデータベースをそのまま活用できるという。
 
米Looker
ニック・コールドウェル
CPO

 もう一つの強みとしては、アナリスト以外の従業員がデータを活用するための仕組みを取り入れていることが挙げられる。独自のデータモデリング言語「LookML」によってデータを抽出するためのSQLを自動で生成でき、LookMLコードをユースケースや業界別に「Looker Blocks」としてテンプレート化しており、コーディング作業を簡略化することができる。

 同社が日本法人を立ち上げたのは18年9月。すでにメルカリやリクルート、ZOZOなど約20社が導入している。Looker日本法人の小澤正治カントリーマネージャーは「データソースの種類やボリュームが増えていくことを前提としてビジネスモデルを構築しているような企業に導入されている」と語る。

 そして、日本市場における拡販を強化するために、エンゲージメント可視化プラットフォーム「KARTE」を提供するプレイドとの連携を発表した。

 KARTEはマーケティング分野で活用されるプラットフォームで、ウェブ上でのエンドユーザーの行動や感情を可視化する。今回の連携では、KARTEが持つ顧客の行動データをLookerで分析するコードをLooker Blocksのテンプレートとして公開する。
 
Looker日本法人 
小澤正治
カントリーマネージャー

 小澤カントリーマネージャーは「それぞれのインダストリーごとにスタンダードになっているテクノロジーがある。そういったところと関係を構築しつつ、まずは各業界のリーディングカンパニーの導入事例を増やしてく」と意気込む。今後の連携先としては、電子決済によって急激なデータ量の増加が見込める金融業界などが考えられるという。

 なお、6月6日にグーグルが同社を26億ドル(約2800億円)で買収することを発表している。買収後、LookerはGoogle Cloudと機能を統合するが、今回の発表でグーグルは「今後もLookerのマルチクラウド戦略をサポートする」としている。(銭 君毅)