日本システムウエア(NSW、多田尚二社長)は、デジタルトランスフォーメーション(DX)支援ビジネスを拡大するに当たって、ユーサー企業の担当者とともに、DXをテーマとしたワークショップ形式の勉強会を積極的に開催している。ワークショップを通じて、「ユーザーが何をやりたいのか、最新のデジタル技術はどういったものがあるのかを浮き彫りにする」(竹村大助・執行役員常務サービスソリューション事業本部長)ことで、DX支援ビジネスのスムーズな立ち上げを狙うものだ。

竹村大助 常務

 そこで、まずは画像認識の技術を使った製品検査や、ドローンによる設備や建築物の点検、梱包物の外観チェックといった業務の自動化による「小さな成功体験を積み重ねる」(竹村常務)ことを優先。このうち、建築物の外壁調査にドローンを活用するワークショップでは、検査工程が国の基準を満たしているかなど、ゼネコンや施工業者、学識経験者などを交えた本格的な検証プロジェクトに発展している。

 ほかにも、自動応答ソフトのbotを使ったヘルプデスクや、AIによるシステム運用の自動化などのデジタル技術を活用した業務の自動化や効率化の案件が増加。こうした「DXに向けた助走」とも言える案件の今年度(20年3月期)売り上げは、業務の自動化など広義のDX支援も含めた関連ビジネス全体で、昨年度のほぼ2倍に相当する30億円ほどになる見込み。並行して、ユーザー企業がデジタル技術の活用に慣れることで「新しいビジネスモデルへの転換など、よりハードルの高いプロジェクトに挑戦できる環境形成が期待できる」(竹村常務)と手応えを感じている。

 また、NSWは日本マイクロソフトの業種特化型のパートナープログラムに参画し、製造業と流通業の分野で協業。昨年9月には日本マイクロソフトと機械部品メーカーのTHKと協業して、THKの在庫品の検索や短納期品の入手、見積書の取得などをウェブ上で行える情報共有プラットフォームビジネスでの連携を発表している。

 今後もユーザー企業とのワークショップや外部企業との協業などを通じて、ビジネスプロセスの変革からビジネスモデルの変革へと誘導、支援していくこでDX関連ビジネスを拡大。2022年3月期までの3カ年中期経営計画では、今年度の3倍に相当する100億円規模のビジネスに育てていく。(安藤章司)