統合データ分析基盤の開発を手掛けるデータブリックス・ジャパン(竹内賢佑社長)は、消費者の行動様式の変化が大きい今こそ、データ分析の需要が高まるとし、国内におけるビジネスの拡大に乗り出す。同社は最先端のデータ分析を行うオープンソースソフト(OSS)を軸に、IT技術者やデータ分析の専門家、業務担当者が共同作業を行うプラットフォームを一元的に提供。参加メンバーの専門性を生かしつつ、チーム一丸となってデータ活用をより効率よく行えるよう支援することで、データ分析需要の取り込みに力を入れる。

竹内賢佑 社長

 コロナ禍で消費行動が大きく変容するなか、「過去のデータにもとづくマーケティングは当てにならなくなっている」(竹内社長)と指摘。どのような行動変容が起きているのかの消費者データをリアルタイムで収集し、分析、新しいマーケティング施策にスピード感をもってつなげていくことが、ユーザー企業のビジネスの成長に直結するとみる。同社では今年に入ってから日本法人を本格的に立ち上げ、消費者の行動変容を正確に早く把握したいユーザー企業への営業活動の強化を進めている。

 同社の特徴は、分散処理によって膨大なデータを高速分析できる「Apache Spark」や、次世代データウェアハウス/データレイクの「Delta Lake」、機械学習のライフサイクル管理の「MLflow」といったデータ分析や、機械学習の分野で最先端をいくOSSツールを中核に据え、これらツールを使いこなすための統合データ分析基盤を独自に開発している点にある(図参照)。
 

 竹下俊一郎・パートナーソリューションズアーキテクトは、「当社サービスを使えば、これまで十分な連携がとれていなかったIT技術者、データ分析の専門家、マーケティング担当者が、連携のとれたチームとして共同作業に打ち込めるようになる」と話す。データ分析にはさまざまなスキルを持った人材の連携が不可欠で、これを同社が独自に開発した「開発運用支援」のプラットフォームを提供することで、消費者の行動変容を効率よく可視化し、具体的なマーケティング施策にスピード感をもって反映できるようにした。

 本社となる米国のデータブリックスは、2013年にApache Sparkの開発コミュニティに参加するメンバーらによって設立。一般消費者向けにビジネスを展開するB2C形態の企業に加え、金融機関が不正な処理が行われていないか監視するツールとして活用したり、公共団体が防犯カメラの画像データを分析するといった用途でも引き合いがあるという。日本法人では、向こう1年間で従業員数を倍増させる勢いで体制を拡充し、ビジネスを伸ばしていく。(安藤章司)