パロアルトネットワークスは、新たなパートナープログラム「NextWave 3.0」を国内で開始する。近年同社の製品群が拡大する中で新しい製品分野のパートナー認定制度を用意。販売パートナーの差別化や、案件獲得、収益性向上の支援を強化する。

鈴木康二 チャネル営業本部 本部長

 パートナープログラムの大きなアップデートは、2019年2月以来2年ぶり。10年にプログラムを開始して以降初めての大幅刷新となった前回は、それまで4種類だったパートナーの認定レベルを「ダイヤモンドイノベーター」「プラチナイノベーター」「イノベーター」の3種類に変更し、各レベルに応じたディスカウントやインセンティブを受けられるようにしてパートナーの収益性向上を図ったほか、主力の次世代ファイアウォール以外の製品の拡販に貢献したパートナーにより多くの利益を還元できるようにした。その結果、次世代ファイアウォール以外の製品を含めて「パートナー企業からの案件が各段に増え、活性化している」と、チャネル営業本部の鈴木康二本部長は効果を語る。

 一方で、ここ数年の積極的な企業買収によって同社の製品ラインアップが急速に広がったため、「(プログラムとして)全部をカバーできていなかった」(鈴木本部長)状態にあったという。そうした背景から、今回のNextWave 3.0では、新たな分野の製品の販売を拡大し、パートナービジネスを加速させるためにプログラムを強化している。

 最大の変化として、SASEソリューション「Prisma Access」、クラウドセキュリティソリューション「Prisma Cloud」、脅威の検知や対処、オペレーションを自動化する「Cortex XDR/XSOAR」の三つのスペシャライゼーション(専門分野)におけるパートナー認定制度を用意した。スペシャライゼーションパートナーとして認定されると、対象製品に関する追加のディスカウントが付与されたり、パロアルトネットワークス主導の案件について、協業先として優先的に選定を受けたりすることができる。また、ダイヤモンドイノベーターパートナーを対象に新たにリベートの仕組みを追加。そのほか、製品・サービスの技術情報やトレーニングへ早期にアクセスできる、パロアルトネットワークスと共同でマーケティング活動を展開できるなど、パートナー自身の差別化や収益性の向上、案件獲得の支援をより強化している。

 また、プログラムのパートナー認定レベルに必要な要件を柔軟化した。期間内における実際の契約金額に加え、案件のパイプラインベースで要件を設定できるようにしたほか、製品認定資格のオプションの拡大や、「XPs(エクスペリエンスポイント)」として顧客への提案経験を数値化して評価する仕組みも導入。従来主力となっていた次世代ファイアウォールだけでなく、「各パートナー企業が興味分野により投資いただける形に要件を見直した」と鈴木本部長は説明する。

 同社では新たなパートナープログラムによって、次世代ファイアウォールを中心に販売してきた既存パートナーの提案商材の拡大、さらにはスペシャライゼーションとして設定した3分野での新規パートナーの獲得を期待している。ゼロトラスト・セキュリティなど、顧客のセキュリティに対するニーズが高まり変化する中で「今までの売り方では通用しなくなってきている。全体的なセキュリティの考え方を提案しないといけない」と鈴木本部長は指摘。同社が持つ広範な分野のセキュリティ製品を幅広く提案できる体制づくりを図る。(前田幸慧)