EC向けに画像認識AIを活用した商品の検索・レコメンド機能を提供するプラットフォーム「Syte」が、実店舗への広がりを見せている。国内販売を手掛けるギャプライズによると、コロナ禍で減少している来店者を増やすため、魅力ある店づくりに活用されているという。
Syteはイスラエルの同名スタートアップが開発。ユーザーが所有する画像からの商品検索や検索した商品に関連するコーディネート提案を可能とする。
デイトナ・インターナショナルのセレクトショップ「FREAK’S STORE」が、名古屋の店舗に設置したミラー型サイネージ「+PLUSMIRROR」の機能としてSyteを導入した。+PLUS MIRRORは、AIカメラによるアイテムレコメンドやフェイス・パーソナルカラー診断、ファッションタイプ診断などさまざまな機能を搭載し、診断結果からアイテムを選ぶことで新たな視点での買い物を提案する。Syteの導入によって、AIカメラで来店者のコーディネートアイテムを識別し、おすすめの商品が提案できるようになった。
高瀬裕理 部長
ギャプライズの高瀬裕理部長は、「他社製品は背景が白などのシンプルな画像であれば認識できるが、背景に別の商品などが移った場合、認識しないケースがある。Syteは、シンプルな背景に加えて多くの商品が並ぶ背景であっても認識するなど、精度が高い。そういった点で、実店舗でも導入しやすい」と説明する。
今回の導入によって、「これまでメインの顧客だったECに加えて、アパレルショップをはじめとして実店舗での導入も進んでいく。例えば、家具店などでもメリットがある」(高瀬部長)と捉えている。
(佐相彰彦)