ユミルリンクは5月18日、クラウド型の認証サービス「Cuenote Auth(キューノート オース)」の提供を始めた。API連携で一連の認証プロセスを実行できるのが特徴。メッセージングプラットフォーム「Cuenote」シリーズの既存ユーザーへのクロスセルに力を入れるほか、主にBtoC事業を展開する企業への導入拡大も目指す。
Cuenote Authは、SMSとIVR(自動音声応答システム)による認証をサポートする。Cuenote AuthのAPIにリクエストすることで、認証コードの生成やSMS・IVRによる認証コードの通知、認証画面の表示と認証処理、認証結果の取得などを実行でき、開発工数の低減につなげられる。APIはRESTful形式を採用している。
月額料金に加え、SMSやIVRの送信と認証の成功数に応じて追加で料金がかかる。Cuenote Authでは、認証済み端末からの再認証について、一定の期間不要と設定できることが可能で、使い勝手を低下させることなくコストを抑制できる。
マーケティング部 五十嵐崇之氏
同社によると、ECをはじめとしたWebサービスの普及に伴い、なりすましや不正アクセスによる被害が多発。セキュリティ対策強化のため二要素認証の普及が進んでいるが、企業にとっては、システム開発やトークンアプリ・デバイス整備のために費用や手間がかかることがネックになっているという。
同社は20年春ごろから開発を進めてきた。今後のロードマップについて、マーケティング本部マーケティング部の五十嵐崇之氏は「MVNOの浸透により、電話回線やSMSを利用していない人もいる。多様化する通信の在り方を踏まえ、ほかの通信チャネルによる認証にも対応していく」と説明する。
その上で「企業にとっては、エンドユーザーとの接点はオンラインが前提で、コミュニケーションを取る際にセキュリティは無視できない要素になっている。Cuenote Authを活用してもらい、しっかりとセキュリティ対策を強化した上で、エンドユーザーとの関係をより高めてもらいたい」と語る。
(齋藤秀平)