母子家庭共和国を開いてから1000人を超えるシングルママ・パパと電子メールを交わした。現在、日本の母子・父子家庭は100万世帯に達している。他人の家はすごく幸せに見える。保育園に通う母親同士の会話では『お宅の家庭は大丈夫?』なんて話題は決して出ない。ある日突然、仲の良かったお母さんに『離婚するから引っ越します』と告げられ、『あぁ、悩んでいたんだな』と分かる」ネットの発達で、一人で悩まずコミュニティで支え合うようになった。親が別れても、子供に対する責任は変わらない。だが、現状は、8割の父親が養育費を払わない。
「男には産みの苦しは分からないだろうと思っていた。でも、がんばってるシングルパパに出会ってから考え方が少し変わった」「『私は関係ない』と無責任にならず、『どうしてあなたは分からないの』と腹を立てず、『私はあなたにこうして欲しい』、『髪を切ったことや、すねて指輪を外したことを気づいて欲しい』と口に出して訴えること」「粘り強く、きちんと話せば、通じることもある。でも、どうしようもないときは、一人で悩まず、助け合いましょう」たった1通の電子メールで、傷を少し癒やせるかもしれない。
プロフィール
(しんかわ てるえ)1964年、東京都葛飾区生まれ。84年、東京モード学園卒業。85年、8人組のアイドル「ブスッ子くらぶ」で芸能界デビュー。2度の結婚と離婚を経て1男1女の母となる。97年、2度目の離婚をした年にウェブサイト「母子家庭共和国」を開設。02年4月25日、3冊目の著書『経験者に聞く離婚』(仮)(青葉出版)を出版予定。