ITC梁山泊は、中小企業の経営とITの橋渡しを行うITコーディネータの集団だ。さまざまな経歴を持った有志60人が集まり、互いの強みを生かしてIT経営を支援している。
代表の山﨑さんはIT一筋30年の叩き上げ。「あと30年は現場の第一線でがんばれる」と活力に満ちている。その秘訣は“モチベーション年齢”だという。実年齢は51歳だがモチベ年齢は“35歳”の若さと自負する。
人気産業のはずだったコンピュータ業界だが、学生の就職先人気ランキングは年々下降気味。「この業界に入ってから自らの確たる方向性を見いだせない若者をみるのはつらい」。
IT技術者の生き方は、最新テクノロジーを追い続ける技術指向、SEからプロジェクトマネージャーへの階段を上っていくタイプ、脱サラして経営者やコンサルタントになるなどさまざま。
「どの道もすばらしい。だが1人でやれることは限られている。多彩な才能を持った人材が触発しあうことで新しい境地が開ける」
技術や経営など多角的な能力が求められるITコーディネータの活動は柔軟な連携が欠かせない。1つでも多く風穴を開け、新風を吹き込むことが、後輩のモチベーションアップにも役立つ。
ITは社会に欠かせないツールだ。「社会の役に立ちたいとか、働きたいという貢献意欲は誰もが必ず持っているはず」。こうした気持ちを膨らませていくことが新たな活力を生み出す。
プロフィール
山崎 義朗
(やまさき よしろう)1954年、長崎県生まれ。ソフト開発ベンダーやユーザー企業の情報システム部門などを経て00年に独立。個人事業主による組合組織・首都圏コンピュータ技術者協同組合(MCEA)に参加。02年、ITコーディネータ(ITC)の資格取得。同年、ITC梁山泊を設立。05年、MCEA理事に就任。流通やサービス、通信など幅広い業種のITCとして活躍。