ソフトバンクBBに入り、情報セキュリティに関する国家資格「情報セキュリティアドミニストレータ」を取得した。この資格は、一般的には情報システム担当者向けのものと認識されている。だから、村田氏のようなディストリビュータのサーバー事業を推進する立場で取得するのは珍しい。
同社はサーバーのリプレース需要や新規顧客の開拓に向けてブレードサーバーの拡販を推進中。「ユーザー企業がサーバーを1か所に統合して仮想化を実現する際、情報漏えい対策が一段と重要になってくる。ブレードサーバーの販売側として信頼を高めるには、資格を取得しなければならない」と判断した。ユーザー企業がセキュリティ面で行うべきことをビジネスの観点から販売代理店に提案する。時には、販売代理店やユーザー企業などに向けたセキュリティセミナーで講演することもある。
当面は、ブレードサーバービジネスを軌道に乗せることが使命。まずは、「2006年度(07年3月期)中にブレードサーバーの販売台数を最低でも前年度の5倍に引き上げる」と強気の計画を掲げる。「ビジネスの拡大とともに自分も成長させる」と意欲的だ。
製品を拡販していくうえで、複数業界を渡り歩いた経験も生きているという。「イタリア料理店のバーテンダーを務めたこともある。IT流通とは全く別の世界にみえるが、カクテルもソリューションも、さまざまな“ブレンド”で、お客さんが望む形で提供する点で同じ」と、自信をのぞかせる。
プロフィール
村田 幸夫
(むらた さちお)1977年6月11日、埼玉県草加市生まれ。00年3月、日本大学商学部会計学科卒業。イタリア料理店でウェイターやバーテンダー、店長などを務めた後、リクルートやAYAネットワーク、NTTコミュニケーションズなどで営業職を担当。03年2月、アイポイントでネットワークエンジニアとしてシステム構築に従事する。04年7月、ガリバーインターナショナルで企画を担当、同年12月にソフトバンクBBに入社。現在に至る。