山下洋は、「ルールをこわす革命家」と自己分析する。セキュリティ・ゲートウェイを提供するチェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズのユーザーは、大企業が中心。一つの案件規模が大きく、ユーザー企業に対し、じっくりと時間をかけて提案して案件を獲得していく。
一方、山下は入社当時からSMB(中堅・中小企業)をユーザー対象に据えた営業に携わっている。「キャリアアップのため、英語で業務を遂行したい」ということで、インターネットイニシアティブ(IIJ)から1年半ほど前に転職してきた。大企業の案件と比べれば案件規模は小さく、数をこなすことが収益の確保につながる。チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズに蓄積されている、これまでのビジネススタイルでは案件獲得が難しい。ディストリビュータとパートナーシップを深めて、いかにリセラーに売ってもらうかが収益増のカギを握る。SMBを担当するチームの人員はまだ数人。社内では異質な部類に入る。「これまでの慣習を捨てなければ成立しない」。日本では1次店だけでなく2次店や3次店も儲かる仕組みをつくらなければならないことから、「SMBビジネス拡大に向けた日本の取り組みを理解してもらうよう、イスラエル本社と何度も交渉した」という。そして、SMBビジネスは軌道に乗る。一昨年に全体の1割ほどだった売上比率は、昨年に3割程度にまで成長した。
小学生の頃からパソコンを操作するのが趣味で、「人と話すのも好き」という。大学時代にIT業界で営業マンになることを決めていた。新卒で入ったIIJでは、ミドルクラスの企業の営業を担当。「その経験があったから、これまで当社になじみのなかったビジネススタイルを構築できた」。当面は、SMBビジネスを全社売上の5割まで伸ばすことが目標だ。(文中敬称略)
プロフィール
山下 洋
山下 洋(やました ひろし)
1986年生まれ、茨城県出身。08年、山形大学を卒業後、IIJに入社。営業として、インターネットVPNやモバイルなどのサービスを販売。14年、チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズに入社。SMB営業部に所属しSMBパートナーを担当。現職はSMBチャネルマネージャー。