「人生における究極の選択は、『やる』か『やらない』かの2択。だから私は、やりたいと思ったことをとにかくやる」。それが、深水エリナの流儀だ。

新卒で入社したベンチャー企業では、上層部から厚い信頼を得て将来は幹部候補。順風満帆だった。だが一方で、仕事に物足りなさを感じ始める。そんな矢先、中国で活躍する女性社長に出会い、上海行きを即決した。中国語はまったく喋れなかったが、おもしろそうだと直感した。「言葉ができるのかなとど考えるのは、選択する理由を後付けするだけなので、まったく気にしなかった」。
その後、女性社長の元でマーケティングリサーチの修業を経て、フリーランスとして独立。13年に、データを活用した戦略立案サポートを手がけるアイザック・マーケティングの畠山正己代表取締役と意気投合し現職に至る。同社と手を組んだのは、親和性の高い事業を展開する互いの強みをかけ合わせれば、さらに新たな挑戦ができると考えたからだ。実際、析得思(上海)商務咨詢はもともとシステム開発ベンダーでないものの、顧客の要望に応えてデータ活用に向けた業務管理システムを製品化するなど、業容を着実に拡大している。
経営者となった深水だが、現在のポジションにもこだわりはなく、「いますぐ他人に明け渡すことになっても構わない」という。深水にとって大事なのは、わくわくするおもしろいことへの挑戦だ。「そのためなら、ポジションや待遇は気にしないし、場所だってどこでもいい」。
最近プライベートでは、個性心理学に興じている。生年月日をもとに、動物にあてはめて、その人の個性や他人との相性を診断するもので、講師認定も取得した。ちなみに、深水の個性はオオカミ。人や物に執着せず、自身の思いのままに行動する。根っからの縛られない人間なのだ。(文中敬称略)
プロフィール
深水 エリナ
深水エリナ(ふかみ えりな)
明治大学文学部史学地理学科を卒業後、不動産業を展開するベンチャー企業に入社し、企業広報やマーケティング、社内システム導入などに従事。2008年、上海に生活拠点を移し、マーケティングリサーチ企業に転職。その後、独立し、フリーランスとして活動。13年、アイザック・マーケティングの中国グループ企業である析得思(上海)商務咨詢(CDS China)の設立に伴い、総経理に就任した。最近の趣味は個性心理学。講師の認定も取得済み。