Special Feature

岐路に立つセールスフォース CDPが次の成長の切り札になるか

2023/04/10 09:00

週刊BCN 2023年04月10日vol.1964掲載

 米Salesforce(セールスフォース)は2022年秋のプライベートイベント「Dreamforce」で、新発表の目玉としてカスタマーデータプラットフォーム「Salesforce Genie」を発表した。同年11月末の日本市場でのリリース時には「Salesforce CDP」として紹介され、現在は「Salesforce Data Cloud」という製品名に落ち着いたが、同社はこれを今後の成長の起爆剤としたい考えだ。本質的にはCDP製品と言えるData Cloudだが、なぜセールスフォースはCDPを目下の成長エンジンと位置付けているのか。(文中の役職は取材時)
(取材・文/本多和幸  編集/藤岡 堯)
 

 CDP(Customer Data Platform)とは、顧客に関するデータを複数の情報ソースから収集してマーケティングに活用できるようにする仕組みや、それを実現するソフトウェア製品を指すことが一般的だ。例えばCRMで管理する顧客情報、ECやPOSシステムのトランザクションデータ、WebサイトやSNS上の行動データなどを顧客ごとに統合し、デジタルマーケティングツールなどで使えるかたちで整理する。収集可能な顧客データを一元的に管理・活用するためのプラットフォームというイメージだ。
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