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AIエージェントを強化し、パートナーと広げる「ICM」戦略 Box、年次イベント「BoxWorks 2025」を開催
2025/10/09 09:00
週刊BCN 2025年10月06日vol.2077掲載
(取材・文/堀 茜)

非構造化データをAIで活用可能に
同社はBoxにAI機能を搭載し、企業内に蓄積されたデータを活用するICMプラットフォームとして展開する戦略を取っている。提供する全てのAI機能が使える最上位プラン「Enterprise Advanced」を2025年1月から提供しており、ユーザーの用途に最適なAIエージェントをカスタマイズできる「Box AI Studio」や、ノーコードで業務に適したアプリケーションを作成できる「Box Apps」などの機能を搭載している。今回のイベントでは、▽インサイトを瞬時に生み出す▽非構造化データを構造化する▽あらゆるワークフローを自動化する―の3点にフォーカスし、さらなるAI機能の強化をアナウンスした。このうち、最も強くフォーカスしているのが、非構造化データの活用だ。新機能「Box Extract」は、AIエージェントを活用し、非構造化データから重要なデータやインサイトを抽出する。PDF、スプレッドシート、スキャンデータ、画像など幅広い形式に対応し、企業内データの大部分を占める非構造化データをAIが扱えるかたちに変換する役割を担う。同社によると、企業が保有するデータの9割は非構造化データで、AI活用の障壁になっている。Box Extractが膨大な非構造化データから、高精度に構造化データを抽出することで、法的契約書、マーケティング素材、請求書、融資関連文書など、あらゆる形式のコンテンツでAI活用が可能になる。

アーロン・レヴィ 共同創業者CEO
基調講演でアーロン・レヴィ共同創業者CEOは、非構造化データがAI活用のかぎになるとした上で、「どうすれば非構造化データにアクセスし価値を生み出せるのか」に注力し続けていると強調した。レヴィCEOは、AIエージェントがエンタープライズに浸透し、人間に代わって働くようになることで、企業の生産性は飛躍的に高まるとの見通しを示し、「AIエージェントの活用で、人間は1000倍高速に働けるようになる」と言及。「AIが非構造化データから知見を引き出し、ワークフローを自動化することで、製品開発を高速化したり、サプライチェーンのリスク管理をしたりできる」と、Boxが実現しようとする世界観を紹介した。
- Salesforceとの連携などパートナーが付加価値を高め商機
- 自社での活用事例をエンタープライズに展開
- 好調な日本市場 グローバルの3割を目指す
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