──2025年を振り返っての手応えは。
生成AIの進化が加速する中、日本企業・団体とのパートナーシップを一層拡大できた。「Microsoft 365 Copilot」の導入は世界トップクラスの水準に達し、「Microsoft Azure」の活用で製造工程の最適化や生産性向上を実現した先進的な事例も相次いでいる。
津坂美樹 代表取締役社長
国内データセンターの拡充、自治体との協働、300万人に向けたリスキリング計画の前倒し達成など、日本社会への投資も大きく前進した。警察庁や日本サイバー犯罪対策センターとの連携により、国際詐欺組織の摘発に貢献できたことも成果だ。
──AI戦略において、今後注力したいポイントは。
26年は、AIエージェントが業務や生活により深く浸透し、企業や社会が次の成長ステージへ進む転換の年になるとみている。AIはタスクの補助にとどまらず、業務プロセス全体を自律的に実行し、企業を「フロンティア組織」へと変革する。国内のAI投資は拡大の一途をたどっており、日本が得意とする精緻なカスタマイズと品質管理を武器に、AIエージェントが競争力の核心になると考えている。
そこで重要になるのは、AIを使いこなすリーダーシップだ。私は「AI筋トレ」を提唱してきたが、AIの効果を最大化する「リーダーシップ筋トレ」も不可欠だ。テクノロジーだけでなく、人とプロセスへの投資こそが成功のかぎになる。
パートナー支援でAI事業化を加速
──AI関連事業におけるパートナー支援の方針を聞く。
23年から、国内独自の取り組みとして「生成AI事業化支援プログラム」を展開し、パートナーのAIビジネス創出を支援している。差別化要素としては、セキュリティー面での強みがある。今後AIエージェントの業務導入が加速する中、これまで培ってきたセキュリティーのノウハウを生かし、AIエージェントの管理においても既存のプラットフォームで対応できることが、パートナーにとっても大きな強みになるだろう。
──「Copilot+ PC」の販売拡大に向けた考えは。
25年10月に「Windows 11」を搭載する全てのPCをAI PCへと進化させるというビジョンを掲げた。その核となるのが、より強力なAI体験を実現するCopilot+ PCだ。Windows 10のサポート終了に伴う更新需要に続き、1~3月期の学生・新生活シーズンに向けても、新しいAI体験をより多くの顧客に届け、Copilot+ PCを中核としたPC市場のさらなる成長を後押しする。
──26年の抱負を。
生成AIやクラウドの力を生かし、顧客の変革を共に推進してきた。26年はさらに一歩先へ、日本での長い歴史と信頼を礎にCopilot、そしてAIエージェントをはじめとする革新的なテクノロジーを通じて、企業、自治体、教育機関、そして個人が新しい価値を創造できるよう全力で支援していく。