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<プリンティングソリューション特集> カラープリンタ市場 年末、年度末需要控え新製品ラッシュ 前編

2007/11/29 19:56

週刊BCN 2007年11月26日vol.1213掲載

エプソン販売
新製品効果で市場拡大に弾み 管理コスト削減を訴求

 「第一四半期は苦戦したが、新製品を6月に2モデル出した結果、上期を通してみると市場の伸びよりも上回った」と語るのはエプソン販売のプロダクトマーケティング部の小野潤司部長である。「9月まで特別価格で提供した買い替えキャンペーンを実施したが、これも好評で、キャンペーンの実績は計画比150%を超えた」という。

 「オフィス一新プリンタ」をうたい6月に発売した新製品は、カラーからの置き換えに最適なカラー高速・省スペースの「Offirio(オフィリオ)LP-S6000」と、モノクロからの置き換えに最適なコンパクト・多機能モデルの「LP-S5000」である。

 「LP-S6000」は、同社としては初めてのLED4連タンデム機で、カラー毎分24枚、モノクロ毎分30枚のスピードを持ち、価格は17万9800円(税別)。

 「LP-S5000」は、フォーサイクル機で、カラー毎分8枚、モノクロは35.8枚で、価格は13万9800円(税別)。

 「LP-S6000はちょっと弾不足だったが、LP-S5000はコンスタントによく動いた。カラープリントの多いお客様はタンデム機、カラーは打てればよいというお客様は4サイクル機を選ぶという傾向がはっきり出ていた。初めてプリンタを買うというお客様はタンデム機を選ぶという傾向も見えた。LP-S5000の場合、コンパクトで、モノクロ並みの価格という訴えも利いた」という。ちなみに同機の設置面積は0.27平方メートル(幅499.5×奥行537×高407ミリ)である。

■総合的な提案に力入れる

 営業面では「総合的な提案」に力を入れた。同社は、大判プリンタ「MAXARTシリーズ」、コンシューマ向けの「カラリオシリーズ」を持っているが、用途によってはこうした商品も交えて提案していった。

 また、10月には、モノクロで37枚/分のカラリオPX-V780を発売したが、「レーザープリンタ並みの高速印刷を実現しており、レーザープリンタと組み合わせて、同機を積極的に売り込んでいく」意向だ。

 さらに、12月にはA3モノクロプリンタの新商品「LP-S3000シリーズ」と「LP-S2000」を発売する。新商品は、内蔵型トレイを標準装備することで手差し給紙に対応したハイパフォーマンスモデル。「流通、文教、医療、薬局といった業種を切り口に深掘りをさらに進め、販売店様と協力しながら市場を拡大していきたい」と、強化されたオフィリオシリーズで販売攻勢をかける。

■簡単プリンタ管理でTCO削減

 一般オフィス市場の開拓に当たっては、TCO削減の意識が強いので、ネットワーク上に分散配置されたプリンタを、効率的に集中管理できるソフトがあることを訴えていく。

 簡単にプリンタの管理ができるPrintDirector、いつ、誰が、何を印刷したのかを確認できる印刷履歴管理、ユーザーごとあるいはグループごとに印刷枚数の上限値を設定できる印刷枚数制限、障害を検知し通知する障害管理、トナーなどの残量や感光体の使用状況をプリンタごとに確認できる消耗品管理、トナーや感光体など消耗品の状況をグラフ表示する消耗品履歴レポート、出力枚数の集計表をグラフ化した印刷枚数レポートなどの機能を持っている。

 「プリンタがダウンした場合、故障の原因が特定できず、社内の管理担当者を呼ぶことになるが、PrintDirectorを入れていれば電話連絡で済むなど、管理コストの削減を図れる。15万円(ソフト標準価格)だが消耗品の使用状況を把握して節約を心がければすぐ元が取れると説明するとお客様は納得してくれる」。現在、LP-S5000については増設カセットや両面印刷ユニットを特別価格で提供する「セットでお得!!」キャンペーン(来年3月25日まで)を展開しており、地道に、販売店の皆様と力を合わせ、市場を拡大していきたい」という。

エプソン販売=http://www.epson.jp/

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