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<大塚商会特集> 大塚裕司社長に聞く今年の基本戦略 お客様とともに飛躍する 前編

2008/02/04 19:56

週刊BCN 2008年02月04日vol.1221掲載

回線/通信ネットワークソリューション
全回線に対応したサービスを提供

■回線診断チャートで最適品質・コストの選択

 世界で最高の品質とロープライスを誇る日本のネットワーク回線は、非常に多くの選択肢を持っている。固定網やモバイル網、あるいはIP-VPNや広域イーサ等の「クローズド網」と「インターネット網」に分けられる中で大塚商会は最適な回線を適用するサービスを行っている。

 ナローバンドからブロードバンドへの移行で通信速度が桁違いに高速化し、コストは劇的に低下させることができた。しかし企業を取り巻くビジネス環境は、一層の高速化と安全なネットワーク回線を要求している。そこで、まず大塚商会では、利用者に最適な回線を選び出す簡易な診断チャートを用意している。

 それに基づいて大塚商会は、複数の事業所を持つ企業の通信ネットワークサービスに「O-CNET(Otsuka Communication NET)」を用意している。「クローズド回線」で、豊富なアクセス回線を持ちセキュリティも高く、エクストラネットも可能な「IP-VPN(仮想私設網)」、マルチプロトコルと自由度の高い設計が可能な「イーサVPN」、コストセーブとセキュリティ維持を両立させた「SMILE VPN2.0」などを選択することができる。企業のビジネス用途や事業所のロケーションに応じた選択肢が用意されている。

 中小規模の事業所でニーズが高いのは、企業のインターネットゲートウェイの監視・運用サービス「FMS(Firewall Management Service)」。セキュリティゲートウェイ製品は、日々の運用を行わなければサービスを正常稼働させることができない。大塚商会の監視センターでは、利用者の負荷を軽減し、品質を維持するUTMやFirewallの運用管理作業をリモートで行っている。今後は各種利用状況レポート等の提供を行なう予定だ。音声系では「電話回線サービス」が好評という。企業の通話先や頻度など環境に応じた電話回線(固定・携帯)を大塚商会が分析。これを利用することで、コスト削減も図れる。昨年は、このサービスが急拡大した。

 また、最も幅広いユーザー企業を対象にしているのはインターネット接続ISPサービスの「α-Web」。インターネット接続から自社ドメインの取得など、インターネットを企業の強力な“武器”に変えるさまざまなサービスを提供している。実際に通信キャリアやメーカーを越えるこれだけ幅広いサービスメニューを備えるITベンダーはない。今年度の実践ソリューションフェアでは「おしごと2.0 Anywhere!」というコンセプトに象徴されるように、モバイル環境の利用強化に力を入れる。

 WiMAXやNGNが話題となりスマートフォンなどのモバイル端末の進化で“ミニパソコン”的に使えるユビキタス環境が生まれつつある。どこにいてもオフィスにいるのと同等の仕事ができる環境が整いつつあるなかで、モバイル端末のデータ通信に付加価値を付け、業務の活性化に役立つサービスをさまざまに提供していく予定だ。

 「通信の進歩が企業を変える」。このキャッチフレーズのもと、ITからICT(情報通信技術)時代のリーダー役を果たす考えである。



(週刊BCN 2008年2月4日号掲載)

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