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<セキュリティソリューション特集>内部統制は、もはや大企業だけの課題ではない(下)

2008/04/28 19:56

週刊BCN 2008年04月28日vol.1233掲載

ネットスター
SOHO・中小規模企業にまでWebアクセス管理を広げる
導入しやすく、運用しやすい「サイトアンパイア」の優位性

 インターネットが普及し、ビジネスでの活用が必要不可欠な今、企業ではセキュリティの脅威という課題が浮き彫りとなっている。その中で注目されているのが、URLフィルタリングだ。セキュリティ対策としてウイルス対策を施している企業は多いが、インターネットの脅威は日々複雑化しており、複合的な対策が必須となっている。パソコンだけではなく、携帯電話をはじめとしたインターネットに接続できる端末全てにおいて、フィルタリングが求められる時代になった。フィルタリングを選ぶポイントについて、フィルタリングの専門企業であるネットスターの営業マーケティング本部 サービス事業推進部課長の高岸英明氏に話を聞いた。

市場からも認められた
高精度のURLリスト


 フィルタリングにおいて、最も重要なのがフィルタリングの基となるURLリストの精度だ。ネットスターは、2001年4月に設立して以来、フィルタリングの専門企業として信頼性の高いURLリストを構築。国内最大級のURLリサーチセンターを設け、専任のリサーチャーが目視確認によるURLの収集・登録を行っている。サイト内容の分析やカテゴリ判断、インデックス登録などの精度は、こうしたノウハウの蓄積によって実現している。携帯電話キャリア各社が揃って同社のURLリストを採用しているのも、この精度の高さによるところが大きい。「当社の調査によると、1000名を超える規模の企業の6割以上がウェブアクセス管理を行っていますが、30名以下の企業では、わずか1割強の企業しかウェブアクセス管理を行っていません。その理由を分析してみると、フィルタリングの必要性を認識しているにもかかわらず、担当者の手間が増えたり、コスト増につながるのではないかと懸念されていることがわかりました」と語るのは、営業マーケティング本部 サービス事業推進部課長の高岸英明氏だ。

 現在の法人市場では、ウェブアクセス管理を行うために専用のサーバーを構築する製品が主流。専任の管理者を配置できている企業であればサーバーの管理・運用が可能だが、SOHO・中小規模企業の場合、その運用負担はあまりにも大きい。一方、クライアント側にインストールするソフトウェアでは、一台一台のパソコンにインストールしなければならず、導入コスト、管理・運用コスト増となる。主にこうした理由から、SOHO・中小規模企業において、ウェブアクセス管理製品が導入されてこなかったのだ。

管理者を配置できない企業の
導入・運用負荷を軽減


 ネットスターでは、ヤマハ製ルーター「SRT100」「RT107e」「RTX1100」「RTX3000」で、同社のフィルタリング機能を活用できるサービス「サイトアンパイア」を開発。ルーター1台あたりに1ライセンスが与えられ、ルーターに接続されるすべての端末にフィルタリング機能を提供する。

 端末からURLリクエストが発生した場合、そのURLをネットスターのURLリストに問い合わせ、接続要求先のURLがどのカテゴリに分類されているかの情報をルーターに返す。ルーターであらかじめ設定されているルールに照らし合わせて判定を行い、接続の可否を判定する、という仕組みだ。非常にシンプルな仕組みであり、ネットワークには、ほとんど負荷がかからないため、パフォーマンスを犠牲にせず、セキュリティを高められるソリューションとして、訴求力を高めている。

 さらに、端末個別のフィルタリングのルールもルーターで一括管理できるため、専任の管理者を配置できない企業でも、十分活用できるソリューションとなっている。「SRT100では、企業、官公庁、大学、高校、中学校、小学校と6つのデフォルトルールを設けており、簡単に設定できるという点でも高い評価をいただいています」(高岸氏)とのことだ。

 さらにネットスターは「Site Umpire Selector」という管理アプリケーションを開発しているため、コマンドによる設定のみ対応しているルーターでも、GUIによる管理が可能だ。ルーターにフィルタリング機能を付加する「サイトアンパイア」は、SOHO・中小規模企業の課題であった導入・運用コストを低減した。その優位性から、すでに多くの企業が導入を決めている。フィルタリングの市場を広げる同社の提案には、多くの企業が注目している。





ネットスター=http://www.netstar-inc.com/

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