中小企業に朗報だ。日本ストラタステクノロジーは、同社初となるソフトウェアソリューション「Stratus Avance Software」を提供した。このソリューションは、SMB市場でも高まっている「サーバコンソリデーションと高可用性」という双方の課題に応え、管理・運用コストの低減を実現するものである。「Avance」について、Stratus Technologies, Inc.のGeneral Manager・Avance GroupのTim Wegner氏と日本ストラタステクノロジーの営業本部・マーケティング部長の松崎展晃氏に話を聞いた。

ソフトウェアソリューション「Stratus Avance Software」でビジネスの幅を大きく広げる

ftServerのノウハウを生かし「Avance」を開発

 日本ストラタステクノロジーが提供している「フォールト・トレラント・サーバ」(無停止型サーバ)は、ハードウェアを二重化し、リアルタイムに同期させることで、ファイブ・ナイン(99.999%)以上という高可用性を実現したサーバとして知られている。

 24時間365日の連続稼働が前提で、高信頼のシステム構築が必須となる世界各国の金融、大手企業、官公庁のシステムを支える堅固なプラットフォームとして「ftServer」が注目されているのだ。

 「“高可用性”へのニーズは、日増しに高まっています。なかには、遠隔オフィスや店舗、拠点などでも“高可用”で“手ごろ”なソリューションを利用したいという声もいただいております。確かに、“ftServer”は可用性が高いのですが、多店舗展開している場合、それぞれの拠点に設置するにはコストがかかりすぎます。そのような声に応えて企画したのが“Stratus Avance Software(ストラタス アバンス ソフトウェア)”(以下、Avance)です」と、Stratus Technologies, Inc.・General Manager・Avance GroupのTim Wegner氏は語る。

 コストを抑え、高可用性を実現するために、ストラタステクノロジー初のソフトウェアソリューション「Avance」が開発された。「Avance」は、一般的なx86サーバ2台構成で稼働し、フォー・ナイン(99.99%)を実現。「ftServer」同様、シングルシステムイメージで運用・管理を可能としている。

 「Avance」は、ストラタステクノロジーが培ってきた「ftServer」のノウハウが余すところなく投入された製品だ。つまり、このノウハウがあってこそ実現したソリューションである。

 「“Avance”は、SMB市場をメインターゲットとしています。特に中小企業の場合、専任の管理者を配置できず、企業システムの運用が大きな負担になります。高可用性を実現するためにクラスタリングなどの技術を使いこなすことは、非常に難しいと思います。そこで、“使いやすくシンプル”なソリューションにすることに主眼を置いて開発しました」(Wegner氏)。

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コストを抑えた最適なソリューションに

 SMB市場の課題となっているのが、コストである。「Avance」は標準構成で定価69万8000円(2-Node)で提供される。同ソリューションは、「Citrix XenServer」をベースにしており、複数のサーバを仮想化し、統合していくことも可能だ。つまり「Avance」は、仮想化技術を用い、高可用性を実現するだけにとどまらず、企業システムの運用・管理もシンプルにするソリューションといえるだろう。

 「仮想化を活用するために外付けのストレージが必要になり、コスト増となっているケースも多いかと思います。この部分のコスト増を抑えるため、“Avance”は、2台のx86サーバさえあれば稼働するようにしています。パッケージとして管理コンソールも含まれているので、非常に競争優位性の高いソリューションといえるでしょう」(Wegner氏)。

 中小企業でも、複数台のサーバを稼働させているが、高可用性を確保しているケースは決して多くはない。しかし、それらのサーバのどれかが停止してしまえば、業務の停止も余儀なくされることは多い。「Avance」を使えば、複数台の物理サーバを仮想サーバとして1台のサーバに集約すると同時に、高可用性を実現する。まさに、中小企業が必要としていた企業システムが構築できるのだ。

 「例えば、小さな病院の場合でも、会計システム、電子カルテシステム、画像処理用サーバなどが稼働しています。これらのどれかが停止したら、病院の機能も止まってしまいます。こうならないためにも、“Avance”は最適な提案となるでしょう」と日本ストラタステクノロジー・営業本部・マーケティング部長の松崎展晃氏は語る。

 停止させることができないサーバは、非常に多い。事業規模にかかわらず、高可用性を実現する情報システムを構築したいという思いはある。

 「Avance」は、これまでソリューションを提供できなかった顧客に対しても提案できる可能性を広げる製品だ。これにより、SMBからエンタープライズまで、幅広く訴求できる体制が整うだろう。日本ストラタステクノロジーのビジネスの幅も大きく広がるはずだ。「仮想化」「高可用性」というキーワードに応える同社のソリューションが、今後台風の目となっていくだろう。