Special Issue

<セキュリティソリューション特集>セキュリティは衰えず 不況下でニーズ高まる(上)

2009/04/28 19:56

週刊BCN 2009年04月27日vol.1282掲載

Sky
運用管理ツールの新たなステージ
「ログ収集・資産管理」+“コスト削減”

 Skyが開発・販売するIT資産管理およびログ収集、セキュリティ対策機能の運用管理ソフト「SKYSEA Client View」。およそ2年で780社・団体、26万クライアントに納入したヒットツールが、6月下旬にメジャーバージョンアップされる。

 新版「同 Ver.4」でSkyが用意・提案するメインテーマが「コスト削減」だ。従来からのセキュリティ対策や資産管理機能を強化・維持しながら、ユーザー企業・団体の業務コスト低減に貢献する機能を豊富に盛り込んだのだ。業務コストの削減は、業種・企業規模を問わず至上命題。まさに時流に乗った新版といえる。昨今の経済環境を意識して、多くのITベンダーが“コスト削減ソリューション”を謳う。しかし、それらはコスト削減といっても、既存機能をコスト削減に無理やり紐付けてPRするケースが多い。Skyが用意した今回の新機能はそれらとは一線を画す。ユーザー企業・団体の今のコスト削減要求に応えるために新開発した機能ばかりだからだ。具体的な機能で特徴的なものをみてみよう。

 まず「サーバー数の削減」。企業・団体が保有する各サーバーのCPU使用率やHDDの空き容量、消費電力などをログ収集し、ワンクリックで仮想化によるサーバー台数の削減計画を浮き彫りにできる。これにより、ユーザーはその数値を元にサーバー仮想化を行えば、消費電力の削減や、新規サーバーの購入を控えるなどのプランを立案できる。あるシステムでは、リース更新時に、サーバーを16台から10台に統合した場合、コストを約466万円削減できるという。ほぼ同様の機能はクライアントPCでも活用でき、効率運用、新規ITコストの削減に役立てられる。

 そして、ユニークなのが「USBメモリの管理機能」だ。低価格化・大容量化が進んだことで急速に普及するUSBメモリ。しかし、無闇に使用を許可すれば、情報漏えいする危険性が高まる。その一方で、USBメモリは安価となり1人1個利用することも少なくない現在では、適切な管理を行おうとすれば、定期的にUSBメモリ利用者や情報システム管理部門が棚卸し作業が必要となり、人件費を考えると無視できないコストとなる。この機能では、USBメモリを端末に差し込むだけで、整理番号を付与しデバイス名やシリアルナンバー、ステータス情報を得られる。情報セキュリティ対策をレベルアップすると共に、時間の節約ということで、コスト削減につながるのだ。

 これらはほんの一部にすぎない。ファイルサーバーやプリンタを削減するための調査機能や、分かりやすい分析レポートなどコスト削減をサポートする機能を豊富に搭載。資産管理からの発展ではなく、ログ収集を最初から標準機能として持ち、コスト削減にも積極的に取り組んだ結果だ。ログ収集と資産管理、そしてセキュリティ対策機能をオールインワンパッケージで提供する「SKYSEA Client View」だから実現できたといえ、類似製品は見当たらない。

 加えて、コスト削減以外の機能も当然強化している。「Windows Server ターミナルサービス」に対応したことでシンクライアントをサポートし、「Active Directory」との連動機能も付加。また、CAD/CAMなどエンジニアリングワークステーションなどの用途での利用も想定し、英語版Windows OSや64bitのWindowsOSへの対応も行っている。Webブラウザについても、「FireFox」にも追加対応し、利用範囲を広げた。

 ユーザー企業にとってもコスト削減は重要なテーマだが、ITベンダーにとってもコスト削減提案は、今絶対に求められるソリューション。セキュリティ対策や資産管理だけでは受注に結びつきにくい今、「SKYSEA Client View」の新版はパートナーのビジネスをサポートするツールでもある。パートナーとの協業による拡販を従来以上に推進し、シェア拡大を目指す。


Sky=http://www.skygroup.jp/

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