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<ストレージ特集>有識者の見解と有力メーカーの戦略を知る

2012/09/17 19:56

週刊BCN 2012年09月17日vol.1448掲載

日立製作所
充実した製品群をラインアップ
ビッグデータに対応する製品開発も推進

眞田明美 部長
 ストレージの需要が高まっているなか、日立製作所(以下、日立)がストレージ製品のラインアップを増強している。中小規模システム向け機種から大規模用まで、さまざまな要望に応えられる幅広い製品群を用意している。国内外ですでに高い評価を得ているが、独自技術と豊富な製品で、さらにその存在感を高めようとしている。

●中小から大規模用まで網羅
SMBにも応えられる機種も用意


 日立製作所 情報・通信システム社のITプラットフォーム事業本部は、One Platform for All Dataというビジョンを数年前から掲げている。「あらゆるデータを一つのIT基盤(プラットフォーム)で効率管理する」というのが、この言葉の意味だ。日立は、ユーザー企業・団体が大量のデータを保有して、有効活用する時代がやって来ることを予測し、数年前からこのビジョンに合致するサーバーやストレージ、ソフトウェアの開発に力を入れている。なかでも、データの格納庫であるストレージは、One Platform for All Dataの中心的役割を果たすプロダクトだ。

 情報・通信システム社ITプラットフォーム事業本部の眞田明美・企画本部 PF広報部部長は、「多くのお客様は、大量のデータを効率的に分析してビジネスに生かしたいと考え始めておられる。東日本大震災の発生以降、データを守るための仕組みとシステムが大切なことも改めて感じている。そんな事情で、ストレージを購入するユーザーが増えている」と状況を語る。

 日立のストレージは、国内外で高い評価を得ている。国内市場では、2011年度の調査において、外付け型ディスクアレイ製品で16年連続のトップシェアを獲得(IDC Japan調べ)。日経BP社が今年実施した「パートナー満足度調査」では、ストレージ部門で5年連続のトップを獲得した。海外では、日立の100%子会社の日立データシステムズ(HDS)が中心になって拡販し、独BMWや米イーベイなど有名企業・団体に納入した実績が多数ある。

 今年度は製品ラインアップを増強し、さらにその地位を強固にする動きに出ている。中小規模システム用機種から大規模システム向けまで幅広く用意している。大規模システム向けには、エンタープライズストレージHitachi Virtual Storage Platformがあり、中堅・中小規模用ではミッドレンジストレージHitachi Unified Storage(以下、HUS)100シリーズを用意。ファイルストレージとしてはHitachi Virtual File Platform、Hitachi NAS Platform、バックアップ用ではHitachi Capacity Optimizationなどを揃えている。

 ラインアップは相当な充実を図ってきているが、今後も新製品を投入する。なかでも、強化ポイントとするのはフラッシュ媒体を活用した製品だ。フラッシュ媒体を求めるユーザー企業が増加傾向にあるので、それに対応する新ソリューションを今後提供予定だ。

 「日立のストレージは大規模システム向けで高額、というイメージをもたれるユーザー様やパートナー様が多いかもしれないが、決してそうではない」と眞田部長は断言する。今年4月に発売した「HUS 100シリーズ」のエントリー機種HUS110の価格は、157万5000円から。「発売して間もないが、中堅・中小企業(SMB)のお客様にも高い評価を得ている」(眞田部長)という。

●独自技術も強み
部門統合でパートナーを支援


 製品ラインアップだけでなく、日立がもつ複数の独自技術も強みだ。例えば、仮想化技術では、2004年に「ストレージデバイス仮想化機能」、07年には「ボリューム容量仮想化機能」、そして10年には「ストレージ階層仮想化機能」を開発・提供してきた。

 他社製品を含めた複数のストレージの統合管理や、ボリューム容量・性能設計の自動化、ストレージの階層管理機能などを段階的に製品に組み込んできた。クラウド環境を意識し、各システムのデータをデータセンター(DC)に自動集約するCloud on-Rampも日立の独自技術であり、ユーザーからの評価が高い機能だ。

 充実したラインアップに独自技術を搭載する日立のストレージ。眞田部長は製品開発だけでなく、販社支援も積極的に展開する考えだ。「今年度期首に組織を変え、サーバーとストレージ、ソフトウェアの事業部門を統合したことで、ユーザー様やパートナー様には、プラットフォーム関連製品に対する要望と問い合わせにワンストップで応えることができるようになった。ストレージだけでなく、さまざまな要望に応えられる組織なので、ストレージはもちろん、プラットフォーム関連の製品全般について相談していただきたい」とパートナーとの協業に意欲を示している。


(写真/津島隆雄)

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