日立製作所(中西宏明社長)が、ストレージソリューション事業を強化する。4月下旬にユニファイドストレージなどの新製品を3機種発表して、ラインアップを増強。大量データ(ビッグデータ)の格納・処理に適した機種などを投入し、国内と海外の市場で拡販する。2015年度(16年3月期)には、ストレージソリューション事業の売上高を、10年度実績に約1200億円上乗せして4500億円を達成する計画だ。

 日立のストレージ事業の2010年度(11年3月期)売上高は約3220億円で、海外の比率が高い。米国の子会社でストレージ開発・販売事業の日立データシステムズ(HDS)が主に米国で販売を伸ばしていることから、全売上高の90%を海外市場が占めている。4月下旬に発売した3機種のなかでは、HDSがすでに海外で発売し、日本で初めて発売するモデルもある。

新製品は、ユニファイドストレージの「Hitachi Unified Storage 100シリーズ(HUS100シリーズ)」と、ファイルストレージの「Hitachi Capacity Optimization(HCO)」および「Hitachi NAS Platform(HNAS)」の2機種。「HCO」は、データのバックアップに適した機能を豊富にもつのが特徴だ。

「HUS100シリーズ」は、「ブロック」や「ファイル」といったデータの形式を問わず、一つのシステムにまとめてデータを格納して有効活用できるのが特徴で、さまざまな業務システムで発生するデータを横断的に処理することが可能だ。つまり、ビッグデータの処理に適しているのだ。「Hitachi Command Suite」という管理ソフトを使えば、ファイルストレージなど、日立製のほかのストレージも合わせて管理できるようにした。価格は最大120基のHDD搭載できるデュアルコントローラ、キャッシュメモリ8GB、HDD容量557GBからの「HUS110」が、157万5000円からと価格も抑えた。情報・通信システム社ITプラットフォーム事業本部企画本部の真田明美・PF広報部部長は、「データの効率的な蓄積と、大量データの高速処理、システムの変化に対する柔軟性、そして価格が新機種の主なポイント」と説明。この分野では日立は後発だが、海外の実績やブランド力、豊富な機能を武器に、EMCジャパンの「VNX」などの競合製品に対抗する。(木村剛士)

情報・通信システム社ITプラットフォーム事業本部企画本部の真田明美・PF広報部部長