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<Intel Mobile World>働きやすさと効率化を実現するスマートデバイス――クラウドサービスとの組み合わせが最適解(1)

2014/03/20 19:55

週刊BCN 2014年03月17日vol.1522掲載

 ビジネスの現場で、スマートフォンやタブレット端末などスマートデバイスを有効活用しようという機運が高まっている。なかでも、外出する機会の多い社員にとってスマートデバイスは、働き方を変え、仕事を効率化させる可能性をもっている。これまで会社のパソコンで作成していた報告書や日報を、スマートデバイスを使って外出先でも入力することができれば、会社に戻る移動時間や交通費などの無駄を省ける。商談のプレゼンテーションをスマートデバイスで行うようにすれば、資料を印刷するコストを削減できるだけでなく、印刷物からの情報漏えいも防止できるだろう。

 こうした利便性の高さから、個人所有のスマートデバイスやモバイルノートパソコンを仕事に利用する“BYOD(私的デバイスの活用)社員”が急増している。しかし、個人所有のスマートデバイスやモバイルノートパソコンで会社の情報を扱うことに対して、セキュリティ面から危惧する経営者や情報システム担当者は少なくない。紛失や盗難によって機密情報が流出すれば、会社にとって大きな損失になりかねないからだ。

 最近は、「MDM(モバイルデバイス管理)」関連の製品を導入し、セキュリティを担保しながらBYODを実現しようという企業も徐々に増えてきた。だが、仕事用と私用の切り分けは容易ではなく、管理者の作業負荷やコストの負担が大きいなど、敷居が高いのが実情である。

 個人所有のモバイルデバイスは使わせたくない。けれども、スマートデバイスのメリットは活用したい。そのために、会社所有のスマートデバイスを用意して社員に貸与する企業も増えている。

 そこで気になるのが、スマートデバイスの選び方だ。通話やメール、スケジュールなどの利用が中心なら、スマートフォンでもよいだろう。だが、ノートパソコンの代わりに、本格的にスマートデバイスを利用しようというのならば、タブレット端末が適している。 会社で利用しているWindows搭載のパソコンとの親和性を考えると、Windowsタブレット端末も有力な選択肢だ。大半のWindowsタブレット端末は、高信頼・高性能のインテルプロセッサを内蔵し、Microsoft OfficeをはじめとするWindowsアプリがそのまま動作する。ユーザーにとっては、従来のパソコンと同じように操作できることは大きなメリットだ。また、情報システムの管理者にとっては、従来のWindowsネットワークと同様の手法で運用できるという利点がある。

 さらに、スマートデバイスを導入する際に活用したいのが、各種クラウドサービスだ。なかでも、スマートデバイスでファイルを共有するのに便利なストレージサービスは外せない。また、BYODの導入に挑戦したり、セキュリティ対策を含むデバイス管理に取り組んだりする場合は、MDMのクラウドサービスがお勧めだ。自社でMDM製品のサーバーを立てる必要はなく、高度な専門知識がなくてもスマートデバイス管理を実現するサービスも登場している。

 この特集では、これらのサービスを提供する主要ベンダーを紹介しよう。

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