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CADなどの作業効率を高めるフィリップスの4K2K対応液晶ディスプレイ

2014/05/13 19:55

 世界市場で高いシェアをもつPhilips(フィリップス)製液晶ディスプレイを日本で展開するMMD Singapore 日本事務所(MMD)は、このほど4K2K対応液晶ディスプレイ「288P6LJEB/11」を発売した。実勢価格は7万9800円。フラッグシップモデルとして、主にCADや高いグラフィックス性能を求めるビジネスユース向けに販売していく計画だ。MMDは、圧倒的な表示領域の広さをもつ4K対応液晶ディスプレイを日本市場に投入し、5年保証という充実のアフターサポートや世界レベルの供給力、マーケティング力を強みに新たな市場を開拓する。

フルHDの4倍の解像度 広い表示領域で作業効率がアップ

 「288P6LJEB/11」は、4K2K(3840×2160ピクセル)に対応する28インチの液晶ディスプレイ。解像度は約829万画素で、表示領域は同画面サイズのフルHD(1920×1080ピクセル)の4倍という圧倒的な広さだ。

約829万画素の超高解像度

 表示領域は、作業効率に大きく影響する。例えば、CADソフトを使う設計者は、部品と図面を別々のウインドウで同時に表示したり、CADソフトと製品データの管理ソフトを同時に閲覧したりと、複数のウインドウを開いて作業をすることが多い。その場合、表示領域が狭いとウインドウを何度も切り替えなければならないので、作業効率は大きく低下してしまう。この解決策が、ディスプレイを2台並べて使うデュアルディスプレイ環境だが、十分な作業領域を確保できる4Kディスプレイなら1台ですみ、コスト減にもなる。

応答速度は1ms チラつきが少なく目にやさしい

 「288P6LJEB/11」は、液晶パネルにTN方式を採用し、LEDバックライトを搭載する。もちろん目にやさしいノングレア(反射防止)で、発色はとても鮮やかだ。視野角は水平170°、垂直160°で、輝度は300cd、コントラスト比は5000万:1、表示色は約10億7000万色と、十分なスペックをもつ。前後-5~20°、左右65°、上下に150mm動かすことができ、画面を90°回転して縦位置表示にもできるので、上下で二つの画面を表示して比較するなどの使い方ができる。

画面を90°回転して縦位置表示にできる

 ビジネスでは長時間画面を見続けるので、目に負担をかけない仕様が望ましい。「288P6LJEB/11」は、DP1.2(「DisplayPort 1.2」モード)での接続時のリフレッシュレートで、4Kの60Hz表示に対応。MMD Singapore 日本事務所営業部の三池田氏は、「チラつきが少なく目が疲れにくい」とアピールする。

 さらに、フィリップス独自のオーバードライブ技術「SmartResponse」で、応答速度1msを実現。速い応答時間を必要とする動画やゲームなどで、振動・タイムラグやゴーストのない映像を生成するために自動的に応答速度を調整し、エンタテインメント用途でも活躍する。

 入力端子は、背面にアナログのD-Sub 15ピン×1、デジタルのHDMI×1、DVI-Dual Link×1、Display Port1.2×1のほか、USB2.0×2、USB3.0(USB急速充電)×2を備える。HDMIは、接続したスマートフォンやタブレット端末の映像を映し出すモバイル機器向け高速映像伝送用インターフェースのMHL(Mobile High Definition Link)に対応。DPケーブル、HDMIケーブル、DVI-Dデュアルリンクケーブル、Dsubケーブル、オーディオケーブルと、付属ケーブルも豊富だ。

 フィリップスが、液晶ディスプレイで日本市場に参入したのは2013年9月。そこから短期間で大きなシェアを獲得した理由の一つに、「MHL」への対応がある。MHLに対応したスマートフォンやタブレット端末をHDMIケーブルで接続することで、スマートフォンなどの映像を大画面で映し出すことができるだけではなく、つないだ端末の充電もできるので、プレゼンテーションでの活用にも便利だ。

プレゼンテーションに便利なMHLに対応

ビジネス用途に安心の5年間保証

 フィリップスのディスプレイ製品の品質保証は5年間。他社製品の多くが1年で、長くても3年ということを考えると、破格の安心保証だ。しかも、液晶パネルやバックライトといった本体はもちろん、ケーブル、ACアダプタまで、すべてが保証対象だ。これだけの長期保証ができるのは、「もちろん品質に自信があるから」(三池田氏)だ。音声ガイダンスを介さず、直接オペレータにつながる「フィリップスモニター・サポートセンター」も、ユーザーから高い評価を受けている。

 MMDでは、パートナー企業を通じてユーザー企業をフォローするなど、サポート面も強化している。三池田氏は、「CADをはじめとする設計、地図、高度なグラフィックスのほか、金融や経理など、多くの情報を一度に表示して作業するような業務に向けて、『288P6LJEB/11』の採用を広く訴求していく」と、意気込みを語った。
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外部リンク

Philips=http://www.philips.co.jp/

「フィリップス ディスプレイ」=http://www.philips.co.jp/c/pc-monitor/28774/cat/