多要素認証統合プラットフォームの「EVE MA」を主力に、国内PC向け指紋認証ソリューション市場で7年連続シェアNo.1の実績を持つディー・ディー・エス(DDS)。今年7月にはEVE MAに動画による顔認証機能を追加すると発表。提供開始は今年秋を予定している。今回の機能強化により、さまざまなユーザーニーズに対応することが可能となった。

指紋認証No.1ソリューションが強化へ

 EVE MAは、これまで生体認証の認証要素として指紋、指静脈、手のひら静脈をカバー。新たに動画顔認証を追加することで、従来EVEシリーズが持つ優位性を損なうことなく、顔認証とICカード認証との併用による二要素認証、Windowsログオン認証、さまざまなタイプの業務アプリケーションへのシングルサインオン機能、VDI対応などを実現する。ユーザー企業は、パスワード漏えいや、なりすましによる情報漏えいリスクを低減し、煩わしいパスワード管理をすることなく、リモートアクセス時の安全な本人認証が可能だ。

 顔認証では他社が先行しており、DDSは後発という形だが動画による顔認証という点が差異化で、静止画に強い他社とは一線を画したビジネスが手がけられると捉えている。特別な動作が不要でカメラに顔を向けるだけのハンズフリー認証が可能だ。専用の読み取り装置も不要で、市販のウェブカメラや端末を内蔵したカメラの利用が可能なため、導入コストの低減を図ることもできる。

 生体認証に関するニーズが高まっているのは、総務省から「自治体情報システム強靭性向上モデル(強靭性向上モデル)」によってセキュリティ強化が求められている地方自治体だ。具体的には住民基本台帳、税、社会保障などマイナンバーを扱う「マイナンバー利用事務系」の通信を他システムと完全に分離して「総合行政ネットワーク」とともに集中管理すること、さらには二要素認証による強力なアクセス制御の導入を求めている。そこでDDSでは、導入促進に向けて地域で知名度の高いSIerやリセラー、ディストリビュータなどとパートナーシップを深めるために、「DDS 認定販売パートナー制度」を創設した。

 また、厚生労働省が医療情報システムの安全管理に関するガイドラインを策定していることから、今後、医療機関でも導入が進む可能性が高い。さらには、金融機関でも生体認証の導入意欲が高まりつつある。このような業界に強いベンダーとも、パートナー制度を通じて協業強化を図っていく方針だ。

「EVE MA」に搭載されている動画顔認証技術がウェブログインで使われた例(写真上)と属性確認に使われた例