トラックBのセッション3では、サイオステクノロジーの二瓶司・APIエコノミー推進部部長が、「APIでつなぐ新しいビジネス機会の創造」と題して講演を行った。

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二瓶 司
APIエコノミー推進部
部長

 二瓶部長によると、APIエコノミーが先行している米国では、基盤系(ポータル、AIなど)toCのIoT(ウェアラブル、HEMSなど)、金融、EC、製造業、自社内利用という六つの領域を中心にAPIエコノミーが拡大しているという。また、APIエコノミーの拡大を加速させるようなマーケットプレイスやIoT基盤など、周辺サービスが立ち上がるとともに、次のフェーズとして、異なる業界の複数の事業者からなる多階層のエコシステムの形成、リアルとネットを融合したハイブリッドサービスなどが登場してきていると話す。

 一方、日本ではAPIはどのように活用されているのか。二瓶部長は、経路検索ソフトの「駅すぱあと」で知られるヴァル研究所の事例を紹介した。

 ヴァル研究所では、2010年頃からREST APIを活用した「駅すぱあとWebサービス」を展開。サービスの成長に伴ってAPIを管理する必要性が増したことから、APIマネジメントサービスを導入。ニュースや天気情報といった、一見して乗換の案内とは関係がないような情報をAPIを経由して仕入れ、自社で加工を施し、付加価値としてパートナー企業に提供するといったAPIエコノミーを構築している。実際にAPIマネジメントを導入した感想として、「(コストが)確かに高いが、かなりの数の会社にAPIを活用してもらっているということもあり、自前で同様の機能を開発する方が高くつくし、もったいない。また、二次ベンダー、三次ベンダーのような会社が乗換の案内の機能を組み込んだ新たなビジネスをつくるというケースもあり、非常に意味がある」などと評価されていると、二瓶部長は説明した。

 「データ資産を外部に公開することに慣れていない、売り切りからサブスクリプションへのビジネスモデルの転換に踏み切れない、APIビジネスへの知見が足りないなど、日本でAPIエコノミーを実現するにはまださまざまな課題を抱えている」と二瓶部長。サイオステクノロジーでは、こうした課題を解決するためのAPIエコノミー構築支援サービスを手がけている。「複数のAPIマネジメントサービスを扱っており、顧客のニーズに合わせて、柔軟に最適なサービスが提案できる」と強みを語った。