SAPジャパンの椛田后一・プラットフォーム事業本部SAP HANA CoEシニアディレクターは、「インメモリーデータベースSAP HANAが切り開く新しいマーケット~企業のデータ活用ビジネスのブルーオーシャンへ」と題して講演した。

椛田后一
プラットフォーム事業本部
SAP HANA CoE
シニアディレクター

 椛田氏はまず、これからの時代を勝ち抜くためには「インテリジェントエンタープライズ」への進化が必要で、それは「インテリジェントスイート」「インテリジェントテクノロジー」「デジタルプラットフォーム」の三つの要素で構成されると説明。その上で、「SAP HANAはデジタルプラットフォーム、言い換えれば『デジタルトランスフォーメーション(DX)のためのプラットフォーム』になるものだ」と強調した。

 もともと、SAP HANAは真のリアルタイム経営の実現を目指し、「圧倒的な高速性」を実現するデータベースとして開発された。市場投入から8年で、世界2万7000社以上が導入している。

 「真のリアルタイム経営には、全ての活動をデータの発生場所でリアルタイムに記録し、そこから業務に対してリアルタイムにデータを提供することが不可欠だ。しかし、これまではデータの保存先がネックだった。SAP HANAが圧倒的な高速性を実現できる理由は、インメモリーデータベース、分析処理とトランザクション処理を高速実行できる仕組み、CPUの最新テクノロジーの活用にある」と説明した。

 全てのデータがメモリー上に載るインメモリーデータベースによって、データ処理のボトルネックを無くす。従来のデータベースが行(ロー)ごとにデータを分割管理するのに対して、SAP HANAは列(カラム)ごとにデータを分割管理することで、分析処理とトランザクション処理を高速に実行できる。そして、SIMD(Single Instruction Multiple Data)技術による複数データの一括処理や、複数コアによる並列処理など、CPUの最新テクノロジーをフルに活用している。

 SAP HANAの高速性を活用した事例では、NTTドコモが18テラバイトという世界最大級のHANAデータを扱うフロント業務のデータ可視化基盤システムを構築したことや、シスコシステムズが社内の多種多様なデータを集約し、横串で見ることができる仕組みを構築したことなどを紹介した。

 最後に、来場者に向けて「SAP HANAでは、Oracle、IBM DB2、各クラウドを含めた全データを活用可能なシンプルな統合データ基盤を構築できる。真のリアルタイム経営をぜひ、HANAによって実現してほしい」と訴えた。