ハイパーコンバージドインフラ(HCI)を、業務システムやERPなど重要度の高いシステムの基盤として採用する例が増えてきた。HCIは高度な管理コンソールにより容易に運用できる点が特徴の一つだが、その管理性をHCIの外にまで適用しようという動きも出てきている。日商エレクトロニクスではこうした最新動向をいち早く取り入れ、情報発信を開始している。

国内実績トップのNutanix代理店が語る最新トレンド

VDIのみならずHCIの用途は拡大

 HCIは従来のITインフラの形態に比べ、構築や管理を極めてシンプルに行えるため、IT部門の負担を大きく軽減することができる。日本では当初、主にVDIの基盤として広まったHCI。さまざまなシステムが稼働する汎用性の高いソリューションとして業務システムなどの基盤にも適していることから、これまで少数派だったVDI以外の用途でも利用が拡大している。
 
牧嶋幸一郎
日商エレクトロニクス
ビジネスプラットフォーム部門
プロダクトマーケティング部一課

 「最初にVDI基盤としてNutanixを導入し、そこから仮想化統合基盤などにも用途を拡大するのが一般的。最近ではERPの基盤としてもHCIが候補に挙がるようになり、当社でもNutanixでの提案・見積もりというケースが増えている」と日商エレクトロニクスの牧嶋幸一郎氏は話す。

 日商エレクトロニクスは、HCI市場をけん引する米ニュータニックスが日本法人を設立する前から代理店として契約し、日本市場に同社製品を届けてきた。「日本国内のNutanixリセラーとしては、2018年度実績でナンバーワン。代理店となってからの約6年間で約1500ノードのニュータニックス製品を出荷し、全インダストリー領域のあらゆるシステム基盤で使っていただいている」と牧嶋氏はアピールする。

ネットワークセキュリティーの管理も
Nutanix管理画面で一元化


 HCIでシステムを稼働させる際には、仮想マシン(VM)間の通信や、VMと外部との通信におけるセキュリティーも重要だ。基本的には、前者はHCI側のソフトウェア、後者はネットワーク機器ベンダーが提供するソフトウェアが、それぞれの管理を担うことになる。HCI外の機器についても、HCI内部の構成変更に連動して設定を変更したり、アップデートしたりできるようになればより管理性が高まる。そのため現在では、HCI管理ソフトウェアの機能拡充やベンダー間の連携でそれを実現する取り組みが進んでいる。

 その一環としてニュータニックスは最近、データセンター向けネットワーク市場のリーダーである米ジュニパーネットワークスの製品と連携できるようにした。日商エレクトロニクスにとって、Juniperをはじめとするネットワーク製品は以前からの得意分野でもある。そこで今回、この連携に関する情報発信にも乗り出した。
 
「Nutanix Flow」が持つ三つの機能

 「今回のNutanixとJuniperの連携について、当社では機能の調査を進めると同時に日本語での情報発信も積極的に行いたいと考えている」と牧嶋氏は説明する。今回の連携ではジュニパーネットワークスのファイアウォール製品「SRXシリーズ」の仮想アプライアンス版「vSRX」をNutanix上で稼働させる際、Nutanix管理画面の操作に連動してセキュリティーポリシーを適用することが可能になるという。

 「vSRXは、少ないリソースで高いパフォーマンスを発揮できる上、ライセンスの追加により高度なセキュリティー機能も追加でき、データセンター外部との通信の保護に効果的だ。一方でNutanixには『Flow』というソフトウェアがあり、これを使うことでVM間のセグメンテーション(分離)などが可能になる。つまり、両者を組み合わせれば、高度なセキュリティーを実現できるということだ。今回の連携によってこの組み合わせの管理が容易になる」 牧嶋氏は現在、NutanixやJuniperの情報を詳しく調査したり、両社とのディスカッションを行っているという。今後は、そうして得た情報や自社内での検証結果などを、順次発信していく方針だ。

 「ユーザーがどのようなメリットを得られるのか、それはどのようなユースケースに適しているのか、また具体的にどのようにすべきなのかなどのより詳細な話を、半年ほどの期間でお伝えしていけると考えている」と牧嶋氏は語る。

 NutanixとJuniperの連携は、日商エレクトロニクスにとっても、また販売店やインテグレーターにとってもクロスセルやアップセルを期待できる話題だ。今後の動向に注目しておくと良さそうだ。