<“KEY PERSON”の愛用品>常に手元にある手帳 メモを欠かさない。使用している手帳は2種類。常に手元にある。一つは糸井重里氏がプロデュースし「各ページに記された名言やエピソードを楽しみにしている」という「ほぼ日手帳」。もう一つがモレスキン社のもので、紙質が好みだ。

眼光紙背 ~取材を終えて~
新人記者の頃、先輩記者から「納得記者になるな」と言明された。つねに疑問をもち、それをぶつけ続け課題を洗い出す。納得したまま記事を書けば、質の高い記事は書けないからだ。正直、波多野徹社長との取材中は、納得記者に陥りそうになった。
プリンタ業界は長くない。コンサルタントとして外野からはみてきただろう。だが、ここまで理路整然と業界を俯瞰し、OKIデータの立ち位置を語れるとは思いもよらなかった。唯一、MPSに参入しない件は意見が食い違った。
IoTやAIなどテクノロジーへの取り組みも出てきた。次の中計で盛り込む予定だ。IoT分野ではラベルプリンタ大手のサトーをウォッチしているという。他の近い存在の業界やテクノロジーのキャッチアップも欠かさない。
大幅な成長を見込めない業界。OKIデータは新たな成長領域と収益モデルを模索し続ける旅が始まる。(吾)
プロフィール
波多野 徹
波多野 徹(はたの とおる)
1958年2月生まれの58歳。埼玉県出身。82年、早稲田大学大学院理工学研究科卒業。同年、野村総合研究所に入社。99年にアクセンチュアに入社し、ヒューマン・パフォーマンス・グループパートナー、自動車・産業機械グループアジア・パシフィック統括エグゼクティブパートナーなどを歴任。12年、沖電気工業に入社、同年執行役員、14年、ソリューション&サービス事業本部長。16年1月、OKIデータ副社長、同年4月、代表取締役社長に就任。
会社紹介
OKIデータは、1994年に沖電気工業のプリンタ部門が独立分社して設立。独自のLED(発光ダイオード)ヘッドを搭載したLEDプリンタやドットインパクトプリンタを中心に世界約120か国で販売活動を展開。世界の売上比率は、日本3割に対し海外7割。プリンタは法人向けとして、カラーLEDプリンタ、カラーLED複合機、モノクロLEDプリンタ、ドットインパクトプリンタを開発・販売する。最近では、「COREFIDOシリーズ」で「5年間無償保証」や「メンテナンス品5年間無償提供」などのモデルを展開し、国内シェア10%に挑戦中だ。