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KeyPerson

全社的なビジネスプロセスを改善する

UiPath カントリーマネージャー

南 哲夫

取材・文/大畑直悠 撮影/馬場磨貴

2024/04/22 09:00

南 哲夫

週刊BCN 2024年04月22日vol.2011掲載

 オートメーションプラットフォームの提供で存在感を示す米UiPath(ユーアイパス)日本法人は、顧客の支援の対象を、一部の定型業務の自動化から、全社的なビジネスプロセスの改善へと広げている。2月に就任した南哲夫カントリーマネージャーは「非定型業務を効率化するAIと定型業務を自動化するロボットの組み合わせで市場機会は拡大する」との見方を示し、コンサルティング部隊の強化やパートナーとの連携で商機をつかむ構えだ。
(取材・文/大畑直悠  写真/馬場磨貴)

RPA前後のプロセスを最適化

――RPAを取り巻く市場環境をどのように見ていますか。

 実は入社前にユーアイパスに対して不安に思うところがありました。それは、日本法人がビジネスを本格化し、政府による働き方改革の推進や企業のDXの進展が追い風となって、RPAによる業務の自動化の支援で確固たる地位を築いていた一方で、顧客の中には、RPAでできることはやり尽くしてしまい、この先は何に投資すればいいかという迷いが生まれていると感じたからです。

 加えて、生成AIが登場したことで、この技術で何もかもできるようになるのではないかという期待が広がったタイミングでもあり、ユーアイパスが果たすべき役割が改めて問われる時期でした。しかし、RPAと生成AIがそれぞれ得意なことを組み合わせたビジネスを展開することで、ユーアイパスに多くのチャンスがあると今は確信しています。既に顧客の中でもRPAを中心に、その前後のプロセスに生成AIを含むAIを当てはめようとする動きが広がっています。

――生成AIとRPAの組み合わせで何ができるのかもう少し教えてください。

 生成AIに優位性があるのは非定型的な業務の部分です。例えば、出張費を精算する場合、正しい手順で進めるために、必要に応じてチャットなどで生成AIと対話してガイダンスを受ける使い方が考えられます。その後、経費精算システム上で実際に申請され、内容をチェックする段階になると、定型業務であるためRPAが向いており、必要な情報を参照して、宿泊費の上限や支給される日当のルールに沿っているかを確認し、エラーがある場合はメールやチャットでアラートを出してくれます。

 これまでRPAは、各定型業務でまばらに利用されることが多かったのですが、生成AIを活用して非定型業務の支援も可能になったことで、一続きの長いプロセス全体を最適化できるようになります。各業務システムでAIを活用し、システム間のつなぎ目の部分で、情報の照合や必要なデータの出し入れをロボットに担わせることで、これまで以上に顧客の生産性を向上します。
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  • 「三位一体」で顧客基盤を拡大
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UiPath=https://www.uipath.com/ja