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「得意領域」へ動く市場をパートナーとつかむ

Netskope Japan 代表取締役社長

権田裕一

取材・文/藤岡 堯、岩田晃久 撮影/馬場磨貴

2025/07/28 09:00

権田裕一

週刊BCN 2025年07月28日vol.2069掲載

 国内企業によるクラウド利用の拡大やAI活用の急加速を背景に、データセキュリティーやネットワークの課題はより深刻さを増し、セキュリティー機能を包括したSSE(Security Service Edge)とSD-WANなどのネットワーク機能を一体で提供するSASE(Secure Access Service Edge)への注目は高まりつつある。SASE製品を扱う米Netskope(ネットスコープ)は一元的に統合された基盤と、祖業であるデータ領域への強みを武器に市場の取り込みを図っている。2025年1月に日本法人トップに就いた権田裕一氏は「われわれの得意分野の方向にマーケットが動き出している」と手応えを示し、営業変革やパートナーとの関係強化を通じて、事業拡大に努める考えだ。
(取材・文/藤岡 堯、岩田晃久  撮影/馬場磨貴)

――ネットワークやセキュリティー領域を長年歩んでおられますが、ネットスコープが扱う製品は従来と異なる分野のように感じます。参画した印象はいかがですか。

 SSEやCASB(Cloud Access Security Broker)といった言葉はお客様との会話で聞くことも多く、ネットスコープについても、お客様と「どこか元気のいい会社ある?」という話をした際に名前が出てくることがありました。米Gartner(ガートナー)のMagic QuadrantでSASEやSSEのリーダーに位置付けられている企業の中で、マーケットシェアが小さいにもかかわらず、皆さんの評価が非常にポジティブなのはなぜか。そんな興味も抱いていました。

 入社してみると、想像以上にテクノロジーの面で優れていることに気がつきました。本社からは、PoCを実施したお客様の7~8割は本採用に至るとの話を聞いており、内心では「本当かな」とも思っていましたが、実際に検証されたお客様と会話すると非常に良い反応があり、納得できました。

 また、人も素晴らしいです。入社して1カ月後にグローバルのリーダーシップミーティングが米国で開かれた際、各国の代表と会いました。とてもアットホームな雰囲気で、創業メンバーであるサンジェイ・ベリCEOやクリシュナ・ナラヤナスワミCTOの人柄が反映されているのでしょう。技術に精通し、お客様ファーストで、フラットな組織。みんなが純粋にお客様の問題解決や、クラウド時代のセキュリティーをつくることへの使命感に燃えていました。入社前の期待が一つも裏切られず、非常に楽しく取り組んでいます。

――テクノロジーの強みという部分では、どのような点が差別化につながっていると感じますか。

 あくまでもわれわれの視点に立った話ですが、大きくは会社が為そうとしているミッション、開発思想が異なるように感じます。セキュリティーと聞くと、どうしてもパフォーマンスが犠牲になるとか、UXが悪化してしまうといった課題がありますが、サンジェイたちは、今後、クラウドアプリケーションが主流になり、どれだけ利用が拡大しても、UXが悪化するどころか、さらに良い体験を提供できるアーキテクチャーを考えました。それがコントロールプレーンとデータプレーンを分けるということです。ほかにも分けている会社はありますが、当社はグローバルで全て一面的に管理・運用されています。多面的な構造では、バージョンアップをするにしても、手間が多くなり、バグも起こりやすい。アーキテクチャーの段階から考えられているのが大きなポイントです。

 加えて、パフォーマンスの悪化を防ぐために、PoP(Point of Presence)を全部自社で設けています。IaaSの上にアプリケーションを載せてサービスを提供しているのではなく、インフラから全部自分たちでつくって運用し、サービスを提供する。パフォーマンスに妥協なく、かつ、リーズナブルな価格帯で提供しようというインフラのつくり方です。

 そもそも、セキュリティーの会社として何を守ろうとしているのかという点も異なるでしょう。当社は、CASBがオリジンとしてあり、もともとデータセキュリティーを突き詰めようとして立ち上がった経緯があります。ですので、非常に細かいレベルまでパケットの中身を見られるなど、当社にしかできないことがあります。それが大きな違いだと考えています。

――SASEの市場は伸びしろが大きいと言われています。ユーザー企業の導入に向けた意欲はどう受け止めていますか。

 最近はAIの台頭もあり、情報漏えいを防ぐ観点からCASBに光が当たっています。加えて、AIで言えば、DLP(Data Loss Prevention)もありますが、導入には(ユーザーの)重い腰が上がらない印象があります。しかし、AIにデータを与える際に、データの機密性を確認することは必要であり、その意味でもDLPを始めてみようというような、われわれの得意分野の方向へマーケットが動き始めている手応えを感じているところです。

 他社に先駆けて多様なLLMをカバーしているほか、対応の速度やコントロールできる情報の粒度などはデータセキュリティーでわれわれが培ってきた部分であり、強みを生かせる市場環境になってきたと言えるでしょう。AIについては、DSPM(Data Security Posture Management)もありますので、こういった技術要素を中心に「AIゲートウェイ」というかたちでも取り組んでいます。

 ただ、SASEとして一気にやろうというのは、何かきっかけがないと難しいかもしれません。それでも、CIOやCISOなどが「ちゃんとゼロトラストを実行しよう」と発言して始まるパターンもあり、徐々に機運は高まっています。

 さらに、リモートユーザーが非常に多くなり、ユーザー企業の中に「従来のハブアンドスポーク型のセキュリティーでいつまでやっていけるか」という漠然とした思いが広がっているのではないでしょうか。先日、当社で「SASE Summit」というイベントを開催したところ、およそ600人が参加し、非常に良い評価をいただきました。今は、個別にSASEのハンズオントレーニングも実施し、SSEとネットワークが一元化されることで何ができるかという点について、具体例を通じて感じていただいています。
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外部リンク

Netskope Japan=https://www.netskope.com/jp/