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日本情報通信 中小企業向けビジネスが好調 ナイスシリーズの売上高40%増

2002/02/25 16:09

 NTTと日本IBMが折半出資する日本情報通信(島田博文社長)は、eビジネスを実現するソリューション「NICEseries(ナイスシリーズ)」の提供を昨年春から始めており、今年1月時点で同ソリューションを中心としたeビジネス関連事業の売上高が前年同月比40%増となったことを明らかにした。同ソリューションは、中小企業を中心に導入されている。現在、「ナイスシリーズ」として11ソリューションを揃えており、近く20ソリューションに増やす計画。同社では2001年度(02年3月期)の全社売上高で500-540億円を見込んでいる。

 日本情報通信が提供する「ナイスシリーズ」は、eビジネスを実現するために、従来個別に開発・運用してきたビジネスプロセスやEC、CRM、ERPなどのソリューションを連携させ、統合的なシステムとして構築・運用できるようにした。

 eビジネスアプリケーション構築技術やインフラストラクチャ構築技術を用いて、戦略立案のコンサルテーションから設計、開発、導入、運用、保守までのサービスを提供している。コンサルテーションでは、各分野に特化したプランニングセッションを行い、eビジネスの立ち上げ段階から支援する。

 「ナイスシリーズ」の投入により、eビジネス関連事業の売上高は、今年1月の段階で前年同月比40%増という状況となった。真瀬宏司副社長は、「ナイスシリーズを拡販していくためにバージョンアップを図る」としており、現在の11ソリューションを2月27日に20ソリューションに増やす計画だ。

 ナイスシリーズの自動車業界向け「JNX接続サービス」は、200社を超える企業が接続するなど、業界で注目を集めている。

 このサービスは、同社を含む4社が「JNX認定サービスプロバイダー」となり、JNX統一規格の企業間接続ネットワークを提供している。

 接続企業のうち75社が同社のサービスプロバイダーとして接続しており、「JNX接続サービスは、今年度までに300社が接続する見通し。そのうち、150社以上が当社を通じて接続することを見込んでいる」。

 今後の展開としては「社内組織を強化する」としており、これに先立ち昨年には、顧客企業がナイスシリーズを活用し、営業力強化につなげることを目的としたコンサルテーション部隊を設置した。

 今年に入ってからは、エレクトロニクス専門商社の丸文と共同で情報通信分野の新会社「丸文情報通信」を設立。新会社を通じ、新しいビジネス領域の拡大や丸文の流通・販売の業務ノウハウを取り入れ、営業力の強化を図る。新会社は4月1日から事業開始する。

 日本情報通信のアドレスはhttp://www.niandc.co.jp/。
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