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オン・ザ・エッヂ パッケージソフト事業に参入 メールソフト「ユードラ」発売

2002/07/29 16:24

週刊BCN 2002年07月29日vol.951掲載

 オン・ザ・エッヂ(堀江貴文社長=写真)は、本格的にパッケージソフト事業を開始する。同社はインターネットシステムの企画、開発を手がけてきたが、2月にクニ・リサーチとメールソフト「Eudora(ユードラ)」の販売代理店契約を結び、ソフト販売事業に進出した。今回、7月22日付でユードラの開発元である米クアルコムと直接契約を結び、日本での独占販売権を取得した。「ユードラの販売は予想以上に好調。やり方次第では十分にパッケージソフト事業は収益を確保できると判断した。今後、オンラインでしか提供されていないソフトのパッケージ販売、中小規模ソフトハウスが開発した製品の販売請け負いなどでタイトル数を増やしていく」(堀江社長)方針。

 パッケージソフト市場は、店頭でのパソコン販売の不振の影響もあって低調気味。しかし、オン・ザ・エッヂの堀江社長は、「ユードラのパッケージ販売実績は予想以上に好調。パッケージで製品が欲しいというユーザーやライセンス販売を望んでいる企業ユーザーが多く、十分に収益になる事業」と分析する。メールソフト市場は、マイクロソフトのアウトルックが圧倒的に優位で、市場はないとされている分野。しかし、「店頭でパッケージとして売られているメールソフトがないために、困っているユーザーもいる。決して市場がないわけではない」と、やり方次第で市場は作れると見ている。

 同社はこれまでパッケージソフト事業を手がけていなかった。しかしインターネットサイトの開発と運営で実績がある。「海外製品のローカライズ、一部製品の手直しを行う開発スタッフやサポートスタッフをもっているので、パッケージ販売にともなう開発、サポートは十分できる」という。取り扱い製品としては、海外製品、オンラインでのみ販売されてきたソフト、販売体制をもっていないソフトハウスの製品などをパッケージとして販売する。「ソフトを開発したものの販売体制がない企業などのソフトをリクルートしていきたい」と意欲的だ。

 また、資金力を生かしてM&Aを行う可能性も示唆しており、「早期にソフトパブリッシャーとしての地位確立する」としている。すでに数社との交渉を開始、年内に少なくとも5-6タイトルの商品を発売する計画。ジャンルは一切問わず、「収益を確保できると判断したものを幅広く手がけていく」方針だ。8月にはテレビ番組「ミニスカポリス」のキャラクターを使ったタイピング練習ソフトを発売する。「大手量販店で大規模なキャンペーンを展開する計画。販売店側も大規模な販促活動を歓迎しており、店頭市場活性化につながるのでは」(執行役員・新島実上級副社長)と店頭での販促活動を積極的に行っていく。
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