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JPSA アライアンス促進活動を強化 ベンチャーと会員企業をつなぐ

2003/05/19 19:20

週刊BCN 2003年05月19日vol.990掲載

 日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会(JPSA、川島正夫会長=ピー・シー・エー会長)は、会員会社とベンチャー企業とのマッチングの場を提供するアライアンスビジネス研究会を、今年度から委員会へと昇格させ、活動を強化する。これまでの2年間にわたる活動では、43社にのぼるベンチャー企業がJPSA会員企業を対象に主力製品や事業内容に関するプレゼンテーションを行っており、会員企業との販売提携、技術提携といった実績のほか、聴講に参加したベンチャーキャピタルによる出資といった事例も出ている。

 アライアンスビジネス委員会は、前身となるビジネスプランサポート研究会による1年間の活動、および2年間にわたるアライアンスビジネス研究会としての活動を経て、今年度から委員会へと昇格した。

 もともとはJPSA会員企業がベンチャー企業に対して、経営に関する指導や支援を行うといった側面が強かったが、アライアンスビジネス研究会に発展してからはベンチャー企業とJPSA会員会社とのマッチングの場としての役割が強くなった。

 会合は年8回開催され、1回あたりに3社のベンチャー企業が事業内容や主力製品、技術などについてそれぞれ30分ずつプレゼンテーションを実施。その後に開かれる懇親会で、個別の質疑応答やアライアンスの可能性などについて自由に懇談するという方式を用いている。

 参加企業の間からは、「これまで接点がなかったベンチャー企業を知るチャンスであり、宝の山と出会える機会」(同委員会幹事企業)、「時代がどの方向に向いているのかを知ることができる」(聴講したJPSA会員企業)という声のほか、「聴講してもらうJPSA会員企業は経営者層が中心のため、その後の商談が早い」(プレゼンテーションを行ったベンチャー企業)などの声があがっている。

 これまでの2年間の研究会活動では、JPSA会員企業の製品にベンチャー企業の製品や技術を組み込んだり、開発委託を行ったりといった実績が出ているほか、ベンチャーキャピタリストによる出資といった例もある。最近では、アジア圏を中心とした海外の技術、サービスに関するプレゼンテーションも増えている。

 同協会では昨年度の段階で、参加企業へのヒアリングやアンケート調査を実施しており、今年度からの委員会活動にこれを反映させる考え。また、聴講企業やプレゼンテーション参加企業を広く募集していく姿勢だ。

 すでに、今年度は4月22日に第1回を開催。第2回は5月27日に行われる予定。

 詳しくは、http://www.jpsa.or.jp/committ/seisaku/ab.htm
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